「大切な人に思い寄せて」 キャッセン海灯り 16日に開催 須崎川で灯ろう流しなど
令和3年8月6日付 3面
キャッセン海灯り(うみあかり)は、16日(月)午後1時から大船渡市大船渡町のキャッセン大船渡エリア須崎川親水広場などで開かれる。灯ろう流しに加え、竹あかりやキャンドルのライトアップなどを予定。前日まで受け付ける「供養付き灯ろう」は、遠方在住者の申し込みにも対応するほか、ライブ配信も計画。実行委では「大切な人に思いを」と、参加を広く呼びかけている。
市内有志で構成する海灯り実行委員会(小泉洋代表)が主催し、キャッセン大船渡と本増寺が共催。震災後、新たに明かりがともった市街地で先祖に思いをはせ、東日本大震災犠牲者らの鎮魂の思いをささげようと、3年前からこの時期に開催している。
昨年までのイベントは、キャッセン大船渡内で飲食店を経営し、今年6月に事故で亡くなった新沼崇久さんが実行委員会の代表を務めていた。小学校から大学まですべて同じ学校だったという同級生の小泉代表(50)は「これまで、大船渡のまちを明るく照らしていこうと頑張ってきた。その〝火〟は消さぬようにしたい」と力を込める。
そのうえで「ご先祖さまや震災犠牲者に慰霊の思いを寄せるとともに、キャンドルや竹明かりなど、灯ろう以外の明かりも楽しんでほしい」と参加を呼びかける。
供養・灯ろう流しは午後6時から、須崎川親水広場で行う。先祖や供養したいみ霊、ペットをはじめ戒名や名前を記した灯ろうを須崎川に流し、祈りを込めながらともに見送る。名前は本増寺が
墨筆で記し、読経後に須崎川の明土橋付近から流す。
供養付き灯ろうは1000円で、キャッセン大船渡と本増寺で申込用紙を配布し、申し込みを受け付けている。キャッセン大船渡の事務所では、ファクス(22・7910)でも対応する。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で県境をまたぐ帰省・旅行の自粛の呼びかけが続く中、遠方在住者の申し込みにも応じる。ライブ配信の準備も進めている。
キャンドルアーティスト「あめのゆみ らび」さんによる作品展示は同5時から、キャッセン大船渡のコミュニティスペース千年広場で開催。同1時からは、参加料500円のキャンドルづくりワークショップも予定している。
千年広場では、竹あかりライトアップも同5時に始まる。献花台を設け、同5時30分からは供養・祈祷も予定している。
新型ウイルス感染防止のため、来場時はマスク着用と手指消毒の徹底などを呼びかける。会場には、検温ブースも設ける。
問い合わせはキャッセン大船渡(℡22・7910)へ。