成年後見制度の総合窓口に 市社協が「さぽーとセンター」開設 気軽に相談呼びかけ

▲ 社協事務所を置く保健福祉総合センターにさぽーとセンターを開設

 陸前高田市社会福祉協議会(佐々木公一会長)は、高田町の保健福祉総合センターなどに「りくぜんたかた成年後見さぽーとセンター」を開設した。成年後見制度に関する相談に応じ、制度の利用支援、普及・啓発も行う。住み慣れた地域で安心して暮らせる社会の構築を目指し、「まずは気軽に相談を」と呼びかける。

 

 同制度は、認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力が不十分で、財産管理(不動産や預貯金の管理、相続手続など)や身上保護(介護・福祉サービスの利用や施設入所・入院の契約など)を行うのが難しい人の権利を守る仕組み。
 「さぽーとセンター」は、陸前高田市から業務委託を受けて今月2日に開設。機能は保健福祉総合センター内の社協事務所と、高田町の陸前高田アムウェイハウス「まちの縁側」内の2カ所に置き、社会福祉士2人を配置している。
 事業の柱は▽権利擁護に関わる相談▽成年後見制度の利用支援▽成年後見人などの相談・支援▽制度の普及・啓発──。相談は幅広い内容を受け付け、制度利用のため家庭裁判所に申し立てる場合は、書類作成の支援を行う。
 高齢化が進む中、全国的にも同制度相談窓口の設置が進んでいる。気仙地区では住田町社協が昨年7月、大船渡市社協が同9月から相談・支援を行っている。
 陸前高田市でも利用希望者の受け皿となる体制整備が求められ、開設に乗り出した。関係機関と連携しながらPRし、制度の周知を図っていく。
 相談は無料。開設時間は月〜金曜日の午前8時30分〜午後5時15分で、まちの縁側での受付時間は午前10時〜午後4時。
 佐々木会長は「成年後見制度を知っているという人はまだ少ないと思う。一方で、今後は利用したいと考える人が増えることが見込まれ、必要な人に支援が行き届くよう寄り添った業務に努めていく」と話した。
 問い合わせは、市社協(℡54・5150)へ。