新型コロナウイルス/気仙の3人から検出 2人は職場ク ラスター関連 管内の患者確認102人に
令和3年9月1日付 1面
県は8月31日、大船渡市、陸前高田市、大船渡保健所管内の各1人から新型コロナウイルスが検出されたと発表した。このうち、陸前高田市と同保健所管内の2人は29日に公表された同保健所管内の職場クラスター(感染者集団)に関連しており、患者数は22人に増えた。県内では、気仙の3人を含む新規患者35人が確認され、累計患者数は3004人、8月公表分では1002人にのぼった。気仙で確認された患者数は累計で102人となった。
気仙で確認された新規患者のうち、陸前高田市60代会社員女性と同保健所管内40代会社員女性は、クラスターが発生した職場の従業員。職場を通じて感染したとみられ、いずれも症状があって入院しているが、重症ではないという。
大船渡保健所は、これまでに感染が確認された人も含むこの職場の従業員約60人を検査。全員検査を終え、22人の陽性が分かった。
大船渡市の20代会社員男性は、26日と29日に公表された同市に滞在する県外在住10代女性2人の濃厚接触者で、行動をともにする機会があった。症状があるが重症ではなく、入院している。
県内では30日に664件の検査が行われ、気仙の3人のほか、県央保健所管内8人、中部保健所管内6人、盛岡市4人、北上市、奥州市、一関市、釜石保健所管内、洋野町の各2人、滝沢市、一関保健所管内、久慈市、久慈保健所管内の各1人からウイルスを検出。10代~70代の男女で、重症者はいない。
クラスター関連のうち、盛岡市内の事案では、8月24日に公表された県立学校で県央保健所管内の1人が加わり、患者数は16人。27日公表分の高齢者施設では、同市の1人が8人目の患者となった。
中部保健所管内の事案では、同日公表のスポーツ活動で同保管所管内の1人が感染し、患者数は13人に増加。飲食店の事案では同保健所管内の2人が加わり、累計で8人が感染した。
このほか、過去の患者と接触歴があるのは、一関市などの11人。現時点で感染経路不明は、同市などの16人(県外在住者3人を含む)。
31日正午現在、累計患者3004人中、入院中は216人(うち重症者なし)、宿泊施設療養中は112人、退院などは2666人(うち死亡49人)、入院等調整中は10人。病床使用率は61・7%と、再び60%台に上昇。人口10万人当たりにおける直近1週間の新規患者数は21・5人と、前日をやや下回った。
県内では、昨年7月29日に初めての感染患者を確認以降、1年1カ月余りで累計患者数が3000人を超えた。このうち、8月公表分の患者は1002人で、全体の3分の1にのぼる。感染力が強い変異株・デルタ株への置き換わりが進み、夏休みやお盆で人の移動が多かったことなどが新規患者増加の要因とみられる。
保健所別(別表参照)で累計患者数が最も多いのは、盛岡市の1098人。次いで中部の509人、県央459人、奥州302人で、このほかに宮古、一関、大船渡で100人を超えた。最も少ないのは二戸の50人。
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宮城県気仙沼市で8月31日、40代男性と10代女性の感染が確認された。
2人はいずれも接触歴がある。