町政運営巡り論戦 9月定例会が開会 一般質問に4議員登壇
令和3年9月8日付 1面
住田町議会9月定例会は7日開会し、会期を17日(金)までの11日間と決めた。初日は通告に基づく一般質問が行われ、林﨑幸正(無所属)、荻原勝(同)、佐々木信一(同)、佐々木春一(日本共産党)の4議員が登壇。2期目に入った神田謙一町長の町政運営方針、新型コロナウイルスへの対応などについて論戦が交わされた。
トップ登壇の林﨑議員は、2期目に突入した神田町政について、「前町長の課題を引き継いだ1期目は、その処理に費やした4年間だったが、2期目は独自の政策を存分に発揮すべき」として、重視する政策やその実現への取り組みについて質問。
神田町長は、新型ウイルスへの対策が急務だとしたうえで、「私自身のまちづくりテーマである『豊かな自然の中でやすらぎとにぎわいが共生するまちづくり』のためには、医・食・住の充実が不可欠。医・食・住の各分野において、健康まちづくり推進、食産業推進、住まい環境改善を掲げていくこととしているが、3本の柱がそれぞれ推進されることで、互いに共鳴し、より効果を高めていく」と考えを述べた。
荻原議員は、2年目に入った町総合計画に関して「令和2年度の総合計画の事業評価と進ちょく管理において、住民アンケート調査結果がどのように反映され、推進委員会がどのように機能していたか」と質問し、本年度以降の進ちょく評価や管理体制のあり方についても説明を求めた。
神田町長は、計画スタートの昨年度は新型ウイルスの影響で制限を余儀なくされた部分もあるとし、「2年度は実施1年目ということもあり、評価は2年目となる本年度に進め、進ちょく状況等管理も併せて行っていく。1年目の事業評価は2年目で行うため、昨年度は住民アンケート、推進委員会は実施していない。2年目となる本年度も、コロナ禍という状況は変わっていないが、住民アンケートや推進委員会の開催は、時期や実施方法など状況に応じて判断して進めていきたい」と説明した。
佐々木(信)議員は、県が計画する昭和橋の架け替え工事について取り上げ、「橋りょう工事の完成年度は令和4年度から5年度の予定となっているが、進ちょく状況は」と説明を求めた。
神田町長は、「仮設歩道橋が2年度に設置されるなど、5年度内の完成を目指して進められてきたが、用地取得に時間を要している状況。取得事務において次の段階に移行する予定と聞いており、今後の工事実施時期が見えてくるところ。今後も県への働きかけや協力により、早期完成を目指していきたい」とし、現橋の解体に当たっては町民への事前周知も必要であることから、「工事内容や迂回路等の周知について、町としても県と協力して進めていきたい」との見解を示した。
佐々木(春)議員は新型ウイルスに関連して「県立大船渡病院附属住田地域診療センターの医療体制充実へ、医師・看護師等の確保がさらに重要となっているが、どのように取り組んでいくのか」と当局の対応をただした。
神田町長は「昨年11月に医師が1人退職したことに伴い、医師体制が3人から2人になり、1カ月に1回の定期受診が3カ月に1回になるなど、町民が医療を受ける機会が減少している。県には8月、議会とともに医師3人体制確保など医療体制充実を要望してきた。引き続き医師確保を要望するとともに、県とともに医師や看護師の確保に取り組んでいきたい」と答弁。本年度から、看護職の地域おこし協力隊募集、「看護師確保対策奨学金返還補助金」、奨学生への「看護職枠」追加の〝3本柱〟で地域医療の充実・強化を図っていることも紹介した。
今定例会の日程次の通り。
▽8日=本会議(一般質問、議案審議)▽9日=休会▽10日=本会議(議案審議)▽11〜12日=休会▽13〜15日=決算審査特別委員会▽16日=休会▽17日=最終本会議(議案審議、決算審査特別委員会報告、請願審査報告)