高田松原祈念公園 電動車でモニターツアー ガイドサービス充実へ 観光物産協があすまで

▲ 電動カートを活用し、タピック45などの震災遺構を巡るガイド付きモニターツアーを開始

 陸前高田市観光物産協会(木村昌之会長)は14日、高田松原津波復興祈念公園内に点在する東日本大震災遺構を巡るガイド事業の充実に向け、電動カートを活用したモニターツアーを始めた。市は同園を訪れた観光客らの移動手段などとして、来年度中の電動カート運用を目指しており、連携する同協会は16日まで同ツアーを行い、本年度中に車両を使った案内プログラムを構築する計画だ。

 

来年度の運用目指す

 

 市は、時速20㌔未満で公道を走れる4人以上の電動車「グリーンスローモビリティ(グリスロ)」として、祈念公園での電動カートの導入を検討している。同園の敷地は約130㌶と広大なため、高齢者や障害者を含めた来園者向けに活用し、同協会が手掛けるパークガイド付きを想定している。
 導入を見据え、市は8月から実証実験を開始。9月20日まで広島県の建設コンサルタント会社から7人乗りの1台を借り、運行ルートなどを検討している。
 モニターツアーも実証実験の一環。一般モニターを公募し、アンケート調査する予定だったが、新型コロナウイルスの感染急拡大で同園が閉園中のため、県や園内にある道の駅「高田松原」、震災津波伝承館のスタッフら関係者のみに絞って実施することとした。
 初日は2回運行し、合わせて8人が乗車。震災遺構の▽奇跡の一本松▽陸前高田ユースホステル▽タピック45(旧道の駅高田松原)▽旧気仙中校舎▽下宿定住促進住宅──の五つを巡る1時間のプログラムを体験した。
 案内役として、同協会パークガイドの佐藤聡さん(57)=大船渡市大船渡町=が同乗。防潮堤のスロープや気仙川にかかる管理橋、細い通路もスムーズに移動でき、乗客からは「とても快適」と好評だった。
 乗車した道の駅スタッフの淺沼久瑠美さん(26)は「乗り心地も良くてお客さんも安心して利用できそう。何よりガイドの案内付きなので、観光客は来ただけでは分からないことをたくさん知れる」と魅力を語った。
 佐藤さんは「歩いて公園全体を見学するのは大変なので、電動カート導入はとてもいいプロジェクトだと思う」と来年度の運用を願っていた。
 同協会は今後、モニターツアーのアンケート調査結果を踏まえ、市や関係機関と協議しながら、カートを使った案内サービスを固めていく。
 同協会の桒久保博夫事務局長(43)は「ガイドが震災遺構を含めた各施設の意味を伝えることで付加価値が高まる。モニターツアーを通じて利用者のニーズを把握し、ぜひ導入を実現させたい」と力を込める。