新型コロナウイルス/1カ月余で5割使用に プレミアム率100%の「すみチケ+」 経済効果広まる

▲ 7月に販売、8月から利用開始となったすみチケ+。すでに半数以上が使用されている

 住田町が、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている町内事業者を支援しようと昨年度に続いて販売したプレミアム率100%の「使って応援住田チケット『すみチケ+(プラス)』」は、8月1日の利用開始から1カ月余が過ぎた。今月10日現在での換金率は50・19%で、すでに半数以上のチケットが使用されている。金額にすると6700万円余で、町内での消費拡大と事業者支援に一定の効果をもたらしている。
 すみチケ+は、昨年度にも実施した町独自の経済対策。500円券20枚を1セットとし、1万円分を5000円で購入できるもので、昨年度は計1万621セットを販売した。
 新型ウイルスの収束はいまだ見通しがつかず、町と町商工会がこのほど実施した事業所アンケートでは、新型ウイルスによる経営への影響について「継続している」との回答が5割におよび、今後の影響を懸念する回答も2割近くあったことから、引き続き町内事業者を支えようと本年度も販売した。
 7月下旬に販売が始まり、8月1日から利用開始となった。利用期限を来年1月31日(月)までとし、盆期間や年末年始も利用可能とすることで、飲食店などの書き入れ時となる時期での消費拡大にもつなげたい考え。
 幅広い店舗でチケットを活用してもらおうと、今回は新たにスタンプラリーも導入。チケットを使用しての買い物で1店舗につきスタンプが一つ押され、10店舗で使用すると達成者全員にすみチケ+2枚(1000円分)が贈られる。
 今回は1万3500セットを超える販売数となっており、換金業務を行っている町商工会によると、今月10日現在での使用枚数は13万6176枚、6754万円分。スタンプラリーの達成者も170人を超えるなど、幅広い店舗でチケットが活用されている。
 一方、同じく町独自の経済対策として昨年度に発行された「予約で応援住田チケット『すみチケ未来』」は、8月末時点での使用枚数が1万4289枚で、今年3月の利用開始から約半年で57・2%が利用されている。
 すみチケ未来は、今後利用したい飲食店を選択(1セットにつき1店舗指定可能)して販売したもの。500円券10枚を1セットとし、各店舗には申し込みのあったセット数×5000円が先払いされており、購入者は今年12月31日(金)までの期間で申込時に指定していた店舗で食事券を利用することができる。
 商工会では「すみチケ+はスタンプラリーも実施しているので、幅広く店舗を利用してほしい。すみチケ未来は期限が残り4カ月を切ったので、有効に利用していただければ」と呼びかけている。