パラ開会式で国歌独唱の全盲歌手・佐藤ひらりさん出演へ 10月の三陸花火競技大会
令和3年9月16日付 6面
10月9日(土)に陸前高田市で開かれる三陸花火競技大会(同実行委主催)に、東京パラリンピック開会式で国歌独唱した全盲のシンガー・ソングライター、佐藤ひらりさん(20)がスペシャルゲストとして出演することが決まった。
佐藤さんは、新潟県三条市出身。視神経低形成のため生まれつき全盲で、5歳のころピアノに触れて音楽を始めた。小学6年の時に米ニューヨークのアポロシアターのイベントでウィークリー・チャンピオンに輝いた実績を持ち、一昨年の第34回国民文化祭では天皇皇后両陛下の前で国歌を歌った。
東日本大震災後、自身初となるオリジナル曲『みらい』を作詞・作曲し、売り上げを震災遺児に寄付。被災地での演奏活動にも取り組み、一昨年には陸前高田市で無観客コンサートを開いた縁があり、同大会への出演が決まった。
実行委によると、佐藤さんは花火打ち上げ前に、大会会場の高田松原運動公園で歌を披露する予定。花火競技の審査員も務める。
実行委は、同市を含む三陸沿岸の有志らで構成。昨年10月、プレイベントの位置づけで同公園で三陸花火大会を開催し、県内外からの来場者約1万1000人が夜空を照らす豪快な花火に酔いしれた。
競技大会は、全国の花火業者23社から若手花火師が腕を競い合う初めてのイベント。打ち上げ時間は午後7時〜8時30分を予定し、当日は昼から各種イベントが繰り広げられる。
会場内の観覧席はすべて有料の事前予約制で、大会ホームページ(https://sanrikuhanabi.com/)から購入できる。観戦エリアなどに応じて価格が異なり、ボックス席や車に乗ったまま花火を鑑賞できるドライブイン席も設ける。
問い合わせは事務局(℡050・5526・3851)へ。受付時間は午前10時〜午後5時。