新型コロナウイルス/ワクチン供給「90%分」にめど 12日から集団接種予約拡大 49歳以下が可能に

モデルナ社製も使用へ

個別接種の予約は締め切る

 

 大船渡市は4日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種について、12〜15歳は12日(火)から、残りの49歳以下は14日(木)からそれぞれ新たに予約を受け付けると発表した。49歳以下はこれまで、一部の年代や職域団体関係者らに限られていたが、接種率90%程度の想定でもワクチン供給のめどがついたことから、対象を拡大。これまでファイザー社製のみを導入してきたが、モデルナ社製も使用する。一方、インフルエンザの予防接種時期に入るため、市内医療機関で実施している個別接種の予約は締め切った。

 同市のワクチン接種は、市内全医療機関からの全面的な協力を得て実施。15医療機関による個別接種と、盛町の市民体育館での集団接種を進めている。
 65歳以上の高齢者に対する接種に一定のめどが立った7月中旬以降、個別接種では基礎疾患がある人と64歳以下に展開。集団接種では基礎疾患がある人のほか、市が優先接種の対象としている学校の教職員、児童福祉施設や介護保険事業所等の従事者、警察官ら特定の業種の従事者に順次行い、高校3年生や妊婦、飲食店、観光業従事者にも優先的に実施した。
 一方で、8月に入ると、国からのワクチン供給量が減少。ファイザー社製で接種を進めてきたが、対象者のうち90%が接種を希望する予想に対し、10月以降の供給確定量が82%程度と、希望数の確保が課題となっていた。
 市が厚生労働省や県などと調整を重ねた結果、新たにモデルナ社製のワクチン供給を受ける見通しがついた。市町村が運営する集団接種会場でのモデルナ社製使用は、県内沿岸部では初となる。
 ファイザー社製は1回目と2回目の接種間隔が3週間なのに対し、モデルナ社製は4週間が目安。集団接種はこれまで通り、盛町の市民体育館を会場に行う。
 予約は12〜15歳が12日開始で、接種対応日を限定。49歳以下の予約は14日からで、50歳以上をはじめこれまで予約対象としていた年代の未接種者も申し込みでき、12〜15歳の接種対応日も可とする。
 予約はこれまでと同様、電話(22・8462、平日の午前10時〜午後5時)か、インターネットによるワクチン予約サイト(https://jump.mrso.jp/032034/)で受け付ける。接種時間帯は30分単位に分け、予約時には接種希望者の氏名や生年月日、電話番号(日中に連絡がとれるもの)、すでに送付した封筒の中に入っている接種券番号が必要となる。
 一方、インフルエンザワクチンの予約時期に入るため、各医療機関による個別接種の予約は終了。市では「すでに予約を済ませた人のコロナワクチンは確保し、予定通り行う」としている。
 市内の接種対象者は65歳以上が1万3708人、12〜64歳が1万8763人の計3万2471人。9月末段階で2回接種を終えたのは65歳以上が1万2460人で、接種率は90・9%。12〜64歳は9225人で、同49・2%。全体では2万1685人で、同66・8%となっている。
 予約開始日時と接種日程などは別掲。