太陽光発電設備整備を承認 市景観審議会 ワタミオーガニックランド㈱が計画

▲ 太陽光発電設備の整備を計画するワタミオーガニックランド

 陸前高田市景観審議会(会長・平野勝也東北大准教授)は27日、市役所などで開かれ、気仙町の農業テーマパーク「ワタミオーガニックランド」内に整備される計画の太陽光発電設備について景観上支障があるか審議し、計画を承認した。設備は今春から営業している同ランドモデルエリア西側約0・7㌶に整備する計画で、園内のすべての電力をまかなう。本格的な稼働は来春を見込む。
 委員8人のうち7人が出席。事務局の市担当者から太陽光発電設備の整備計画概要や景観に関する設備の配慮事項の説明を受け、現地を視察したうえで審議した。
 発電設備は、同ランドを運営する同市のワタミオーガニックランド㈱(小出浩平代表取締役)が整備する。
 縦1・8㍍、横1㍍の太陽光パネル1536枚を地上2・3㍍の高さで設置し、総発電容量は248㌗。パネルの下は全面ブドウ畑にして、農業と太陽光発電事業を両立する「ソーラーシェアリング」を目指す。反射光の影響を最小限に抑えるため、パネルはすべて水平に設置する。
 来年2月の完成を目指し、試運転を経て4月から本格的に稼働する計画。余った電力は、再生可能エネルギーの開発などを展開している同市の陸前高田しみんエネルギー㈱に売電し、市内公共施設の電力として供給する構想だ。
 同ランドは、外食チェーン大手のワタミ㈱(本社・東京都、渡邉美樹代表取締役会長兼グループCEO)が6次産業モデルの具現化、同市の地域活性化を目的に整備し、今年4月から事業面積約23㌶のうち、先行整備したモデルエリア(3・3㌶)で営業している。
 同エリアではバーベキューや野菜の収穫体験などを楽しめる。今後10年をかけてレストラン棟や野外音楽堂などを順次整備していく計画。