推進会議で最終案承認 住田高校魅力化構想 町、学校、地域など連携

▲ 魅力化構想の最終案を承認した推進会議

 本年度第2回の住田高校魅力化推進会議は28日夜、住田町世田米の町生活改善センターで開かれ、同校の魅力向上を多角的に図ろうと昨年度から策定作業を進めてきた「住田高校魅力化構想」の最終案を承認した。この構想に基づき、令和4年度から8年度までの5年間、学校、町、町教委、地域が連携して年度ごとの事業計画を推進し、魅力向上に努めていく。
 同会議は▽魅力化に向けた推進方法の検討▽町や町民による連携方法の検討やアクションプランの推進▽県外留学生の受け入れに関する検討──を目的に、町が昨年度設置した。町や町内各中学校、住田高校の校長ら、PTA、町内団体・企業などを委員、町教委職員や教育コーディネーター、一般社団法人・邑サポートを事務局に、昨年度は魅力化構想に関するワークショップなどを展開。本年度は魅力化構想や、同構想に基づいた行動計画を示すアクションプランの策定を進めてきた。
 同日の会議には委員、事務局合わせて約20人が出席。神田謙一町長、松高正俊教育長のあいさつに続いて協議に移り、構想の最終案を承認した。
 構想は全3章で構成。第1章では、魅力化構想策定の背景、地域にとっての高校の存在意義、計画の位置づけを記載した。
 第2章では住田町と住田高校の現状分析やその分析から見いだす住田高校の可能性、「魅力化」が目指すもの、推進していく施策を提示。第3章では、事務局が中心となり、年度ごとに「住田高校魅力化推進事業計画」を作成することなどを定めた。
 協議のあと、町教委が展開していく来年度のアクションプランについても検討。昨年度第3回(今年3月)会議で委員から挙がった取り組みアイデアをもとに、事務局が具体性の高いアイデアや住田高生にとって必要度の高いものを抽出しながら案を作成した。
 案では、現在、同校で実施されている各種事業に加え、魅力化構想で施策の柱として掲げる▽多様な出会いの場づくり▽地域創造学の充実▽持続可能な事業の推進──に対応した新規の取り組みが示された。
 委員からは「アクションプランの数が多いので、何を重点にしていくかを決めた方がいい」「素晴らしいものだが、ボリュームがある分、一つ一つの魅力がぼやけてしまわないか」「こうした素晴らしい取り組みを、いかに伝えていくかも重要となる」といった意見が出された。
 アクションプランは、今回の意見をもとに最終案が作成され、次回会議で策定される見込み。
 策定された構想は今後、町ホームページに掲載。リーフレットの作成や住民向け説明会の開催も予定している。