白石峠整備 早期事業化を 気仙などの行政や関係団体 国道107号改良へ県要望 

▲ 改良整備の早期実現を訴えた要望活動=5日、県庁で

 気仙3市町と遠野市の各関係団体は5日、盛岡市の県庁を訪れ、達増拓也知事宛てに気仙と東北横断自動車道を結ぶ国道107号改良整備の早期事業化などを求める要望書を提出した。一行は、大船渡~住田間の白石峠で事業実施方針が固まった新たなトンネル整備などに向け、産業活動や救急搬送などの効果を交えながら一日も早い着手の必要性を訴えた。
 要望活動には、大船渡市の戸田公明市長、住田町の横澤孝副町長、陸前高田市の伊藤肇建設課長補佐、遠野市の奥寺国博環境整備部長、大船渡市議会の三浦隆議長、関係機関の代表者ら19人が参加。県側は、県土整備部の田中隆司部長らが対応した。
 戸田市長が田中部長に要望書を手渡し、「幹線横断道路にふさわしい改良整備の早期事業化に向け、特段のご配慮を」と述べた。横澤副町長らも「産業経済はもちろん、救急搬送を担う命の道路でもある」などと訴えた。
 要望書は、気仙3市町、遠野市、各関係機関を合わせた19団体・事業所が連名で作成。昨年度と同様に、国道107号について▽白石峠および荷沢峠での新たなトンネルの建設や屈曲区間のショートカットなど改良整備の早期事業化▽積雪や路面凍結時の対策の充実▽内陸部と重要港湾「大船渡港」を結ぶ幹線道路の重要物流道路指定に向けた取り組みの推進──を求めている。
 県は本年度、白石峠区間の改良整備について「事業を実施する」と結論づけた。計画延長は2・7㌔で、このうちトンネルが2・3㌔あり、住田町内には橋梁も設ける。現在の白石トンネル前後にある急勾配・急カーブを解消する形で、ほぼ直線で平たんな新トンネルを設ける。
 令和4年度に着手し、用地着手は5年度、工事着手は6年度、供用開始予定は13年度を見据え、総事業費は94億円と試算。高規格道並みの設計が期待される一方、早期事業化・供用開始には国予算確保も重要視される。
 要望を受け、田中部長は「皆さんの思いを背負って、計画実現に向けて取り組んでいく。まずは、白石峠の隘路(あいろ)から実現させていくべきものと考える」と発言。国に対して、引き続き必要な予算確保を働きかける方針も示した。
 このあと、大船渡商工会議所の米谷春夫会頭が「『大船渡港から宮守インターチェンジへ』ということで、全面改良や高規格道化を。このままでは、気仙が取り残されてしまう」、住田町商工会の千田明夫会長は「国道107号は気仙の商工業者にとっては欠かせない道路。荷沢峠の難所もある。一日も早い整備を」と発言した。
 戸田市長は、これまで各団体が一堂に会し、国道107号整備のあり方を協議してきた「道路ネットワーク検討会」について、さらなる活動強化を見据えて名称を変更する方針にも言及。最後に田中部長は「全部を一気に、ということは難しいが、一つ一つ実現に向けて取り組む。ぜひ応援を」と語り、理解を求めた。