東日本大震災10年/県の復興事業完成 大船渡6カ所で延びる 防潮堤や道路整備 最長で1年ずれ込む
令和3年11月12日付 1面
平成23年の東日本大震災での被災などを受け、県が気仙3市町で進めている防潮堤や道路などの復旧・復興事業14カ所のうち、大船渡市内の6カ所において施工条件の変化に伴う追加工事などで完成時期が延び、最長で1年(令和5年3月まで)ずれ込むことが分かった。一方、残る3市町の8カ所は前倒し、または予定通りに完成の見込みで、同市末崎町の一般県道碁石海岸線(末崎~碁石工区、延長2・4㌔)は今月18日(木)に供用を開始する。
3市町8カ所は年度内完了へ
県は、国、県、各市町村による社会資本整備の進ちょく状況を定期的にまとめ、「社会資本の復旧・復興ロードマップ」として公表している。
その最新版(第25回、11月8日現在)によると、気仙では前回基準日(3月31日)以降、陸前高田市の脇之沢漁港海岸防潮堤(市事業)が5月に完成し、国と市による事業はすべて完了した。
残る事業はいずれも県によるもので、分野別では「海岸保全施設」(防潮堤など)が大船渡市7カ所、「復興まちづくり」(県道など)が大船渡市3カ所、陸前高田市1カ所、「復興道路等」が大船渡市と住田町の各1カ所、「公園」が陸前高田市1カ所の計14カ所となっている。
このうち、完成時期が延びるのは大船渡市の事業で、海岸保全施設4カ所、復興まちづくりと復興道路等が1カ所ずつの計6カ所。いずれも来年3月の完成を予定していたが、3カ月から1年遅れる。
最長の1年延伸は、野々田地区海岸ほかの永浜地区と普金海岸、綾里漁港海岸の海岸保全施設。完成は5年3月を見込む。
永浜地区と普金海岸は、工事中に固い地盤が発生し、追加工法が必要になったことから時間を要した。綾里漁港海岸(港地区)は、軟弱地盤のため基礎工事に時間がかかっており、水門両側の防潮堤(延長50・4㍍)と、水門に導入する自動閉鎖システムの収納用上屋や関係機器の整備が4年度に持ち越される。
大船渡港海岸の茶屋前水門は、複雑な地形のために地盤改良が必要となったため5カ月延び、4年8月に完成する予定。
復興道路等の一般県道丸森権現堂線(下船渡工区、同約2・1㌔)は、隣接する防潮堤整備との調整から工期が4カ月延び、同7月に完成がずれ込む。
3カ月延び、同6月の工事完了を見込むのは、復興まちづくりの主要地方道大船渡綾里三陸線(赤崎工区、同約4・1㌔)。本線の一部は開通済みで、本年度内には全線の完成、供用開始を予定する。一方、本線から赤崎町大洞地内の森っこ防集団地に通じる取り付け道路(同330㍍)部分の地盤がもろく、土の入れ替え工事を4年度に行う。
本年度内の完成予定のうち、前倒しとなるのは同市の一般県道碁石海岸線と、陸前高田市の国道340号(仮)今泉大橋工区(同約2・6㌔)。いずれも12月の完了予定から1カ月早まって今月中の完成、供用開始のめどがたち、碁石海岸線は18日午前11時に全線開通となる。
12月には、大船渡市の主要地方道大船渡広田陸前高田線(船河原工区、同約2・2㌔)と、陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園の整備が完了、供用開始の見通し。
大船渡市の大船渡漁港海岸、跡浜海岸、大船渡港清水の各防潮堤、住田町の国道340号(葉山~恵蘇区間、同約1・4㌔)は、来年3月に完成となる。
県は、「一部事業が来年度に延びるが、早期の完成、供用開始を目指して整備を進めていきたい」と話している。






