不明者特定へ情報共有 県警が大船渡署で相談会 似顔絵、所持品なども公開
令和3年11月17日付 1面
東日本大震災発生から10年8カ月が経過した中、県警本部は14日、大船渡市盛町の大船渡警察署で、津波で犠牲となった身元不明者や行方不明者に関する相談会を開いた。不明者を捜す家族らが手がかりを求めて相談に訪れ、県警の担当官らと情報を共有した。
県警では、平成26年から震災で甚大な被害を受けた県沿岸部を中心に相談会を開催。沿岸各地区で年1回のペースで開いており、昨年10月に同署、今年1月には陸前高田市でも開催している。
同日は、不明者に関する情報を求めて3組4人が来場。県警の捜査第一課検視官室や科学捜査研究所、大船渡署の担当官らが対応し、不明者の被災した当時の状況や詳しい身体的特徴など、手がかりになるような情報を丁寧に聞き取った。
また、会場では県警が作成した身元不明者の似顔絵や、当時着用していた衣類、所持品など保管品のリストも写真で公開され、特定へ向けさらなる情報提供を呼びかけた。
赤崎町の会社員・岩﨑孝一さん(58)は、釜石市で被災して行方が分からない母親に関する情報を得ようと相談に訪れた。「まだ見つからない母について、話だけでもと思い来た。何とか見つかってほしい」と話した。
県総合防災室によると、震災による県内の行方不明者数は10月31日現在、1111人。気仙両市では、陸前高田市が202人、大船渡市が79人となっており、遺体が発見されている身元不明者は陸前高田市の7人。
震災行方不明者追跡班に所属する同署の川野正行警部補(52)は「10年以上が経過した中で、不明者を捜す方々も高齢化してきている。警察としても、一人でも多くの不明者を家族のもとへ帰すために、今後も活動を続けていかなければならない」と力を込めた。
県警では▽性別▽年齢層▽身長▽体格▽頭髪▽当時着ていた衣服▽身体特徴▽所持品▽発見場所──など身元不明者の発見時の詳しい情報をホームページ上に公開。このうち、11人については似顔絵も掲載しており、不明者に関する情報提供や相談なども随時受け付けている。






