大船渡の3人 ピアノ部門で全国大会へ 日本クラシック音楽コンクール 古澤君(第一中1年)、荻野さん(猪川小6年)、佐々木さん(越喜来小4年)
令和3年11月24日付 7面

12月に東京都や大阪府などで開かれる第31回日本クラシック音楽コンクール(日本クラシック音楽協会主催)のピアノ部門の全国大会に、大船渡市から古澤蒼大君(第一中1年)、荻野桃妃さん(猪川小6年)、佐々木優奈さん(越喜来小4年)の3人が出場する。3人は各都道府県で開催された予選(7~8月)、本選(10~11月)の厳しい審査で合格を重ねた。全国舞台でも力を発揮すべく、レッスンに励んでいる。
同コンクールはクラシック音楽教育に寄与するため、国内で初めて自由曲制を採用した全国規模のコンクールで、専門家の間でも特にレベルの高いコンクールの一つとして知られる。予選から全国大会までを通じて全国で延べ2万人近くが出場。ピアノのほか、弦楽器、木管、金管、打楽器などの部門もある。
3人はいずれも三陸町越喜来出身のピアニスト・西村元希さんが地元で主宰している教室でピアノを習い、毎月3~4回、個別にレッスンを受けている。
予選、本選は居住地に関係なく、各都道府県会場を自由に複数選び、出場できる。本選は各会場で数人の審査員が技術、表現面などで全国大会に出場するレベルに達しているかを90点満点で審査し、最高点と最低点を切り捨てた点数の平均が80点以上で合格となる。
本選で古澤君は青森会場の中学校男子の部でシューマン作曲『ソナタ第3番第3楽章』、荻野さんは山形会場の小学校高学年女子の部でベルコヴィッチ作曲『パガニーニの主題による変奏曲』、佐々木さんは本県会場の小学校中学年女子の部でモシュコフスキ作曲『タランテラOp.77─6』を演奏、合格した。
古澤君は小学4年生の時以来、3年ぶり5度目、荻野さんは4年連続4度目、佐々木さんは3年ぶり2度目の全国切符を手にした。
古澤君は「メロディーラインをもっと大きく捉えて弾くことなど、本選で残った課題に取り組み、レベルアップして全国でも2、3年生に負けないように堂々と演奏したい」と意気込む。
西村さんは「今回の本選はどの会場もレベルが高く、僅差の勝負で3人は本当によく頑張った。しっかりした準備をして全国大会でも力を出し切ってほしい」とエールを送る。