仮設の元住民と心通わす 高田第一中3年生 復興学習の成果披露 交流会で踊りの共演も(別写真あり)
令和3年12月3日付 7面
陸前高田市立高田第一中学校(熊谷広克校長、生徒212人)の3年生80人は1日、東日本大震災後、校庭に整備された仮設住宅の元住民らでつくる踊りのグループ「BAPPA(バッパ)ダンサーズ」のメンバーらとの交流会を開いた。復興に関わる学習の成果を発表したほか、踊りの共演などで心を通わせた。
バッパダンサーズは、震災後の同校校庭に仮設住宅が立ち並んでいた時期に、女優の大場久美子さんと住民との交流がきっかけで生まれたグループ。震災の風化防止や被災地からの元気発信を目的に、大場さんが作詞した楽曲『〜世界中の誰かのために〜』に合わせて踊った様子を動画に収めて公開したこともある。
3年生は、2年前にバッパダンサーズのメンバーと交流し、震災直後のまちや避難所となった同校について深く知るきっかけとなった。今年は、防災や記憶伝承などの視点で地域の未来を考える学習を展開し、その集大成をメンバーに見てもらおうと交流会を企画した。
交流会は生徒主導で進行。バッパダンサーズのメンバー10人余りに加え、リモートで大場さんも招いた。
生徒らは、郷土芸能の太鼓や踊り、防災学習での学びや地域住民の声などをもとに作った紙芝居を披露。災害への備えや陸前高田の魅力をまとめた手作りの印刷物なども贈った。
終わりには、生徒と住民らが輪になって『〜世界中の誰かのために〜』を踊った。2年ぶりの共演を喜び合い、震災後の住民らの心を支え続けた明るい曲調に合わせ、全員で元気に体を動かした。
吉田智咲さん(3年)は「思い出に残るとても楽しい時間を過ごすことができた。元気をもらい、バッパダンサーズの皆さんにも私たちの楽しさが伝わっていればうれしい」と語った。
高田町の小松まり子さん(74)は「最高の時間でした。踊りは忘れていた部分もあったが、子どもたちと一緒に踊れて良かった。2年間でみんな成長していて、これからも頑張ってほしい」とエールを送っていた。

リーフレットや冊子の作成に取り組んだトレサポの生徒ら
震災関係の学びリーフレットに
高田第一中学校の3年生はこのほど、東日本大震災の教訓や自分たちにできる防災の取り組みなどをまとめたリーフレットと、震災前後のまちの魅力をつづった冊子を作成した。計500部を発行して地域に配布し、10年前の震災に対する生徒らの思いも伝えている。
リーフレットと冊子はそれぞれA4判。作成は総合的な学習の一環で、3年生18人でつくる「トレサポ」のメンバーが2グループに分かれて取り組んだ。
このうち、防災関係のリーフレットのタイトルは「備えよう 誰もが安心な陸前高田の未来を」。「高齢化が進む陸前高田市で大切な命を守っていくためにはどうしたら良いか」について、中学生の目線で考えをまとめた。市社協や地元保育所職員からの声、市防災課から得られた情報なども参考に、コミュニケーションの大切さを説明している。
一方、冊子のテーマは「心の宝物」。地元住民らの「昔がたり」の話が収められた記録冊子『こころのたからもの』の内容や住民向けのアンケートの結果をもとに、震災前の陸前高田の市街地や高田松原、郷土芸能の思い出と風景、それらに対する生徒らの思いを6㌻に収めた。
作成に携わった小林悠人君は「友達と一緒にアンケート内容を考えたり、自分の知らない高田のことなど、いろいろと勉強になった」と語り、中野和子さんも「高田の良さを高田以外の場所にも伝えていくことが大事。これからも震災や地元について詳しく調べ、伝えていきたい」と意気込んでいた。
リーフレットと冊子は、同校職員や生徒のほか、市社会福祉協議会や学区内の保育所などに配布した。






