トップリーグで初優勝飾る 県社会人サッカー1部で 大船渡三陸FC チーム創立後初の快挙達成

▲ 県社会人サッカーリーグ1部で初優勝を果たした大船渡三陸FCの選手や関係者ら

 第46回県社会人サッカーリーグは5~11月に、県内各地で行われた。このうち、トップリーグの1部では、大船渡市の大船渡三陸FC(以下、大三FC)が、昭和53年のチーム創立以来初の優勝を飾り、関係者の間で喜びが広がっている。
 大三FCは、幼児、小学生、中学生、社会人が所属している地域に根ざしたクラブチーム。スポーツ活動による子どもたちの健全育成を目的に、日々の練習に励んでいる。中学生と社会人が一緒に練習を行うなど世代間の交流もあり、年齢や経験問わずサッカーを楽しんでいる。
 同リーグは、全国にある社会人サッカーの都道府県リーグの一つ。サッカーレベル向上や、競技の普及と振興、選手相互の親睦を深めることなどを目的に開かれている。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。
 試合は45分ハーフで、1~3各部のリーグ戦の戦績で昇格、降格を決定。一昨年までは、前期・後期各リーグで2回総当たりで行っていたが、今年は1回総当たりで実施し、1部リーグには大三FCを含め、岩手SC、FC宮古、紫波クラブ、FC盛岡市立、葛巻クラブ、FC北上、大槌クラブの8チームが参加した。
 大三FCは、7試合を6勝1敗という好成績でリーグを終了。対戦相手の棄権による不戦勝などもあったが、チームが創立して初めてのトップリーグ優勝を成し遂げた。このほか、15得点を記録した大坂智流選手(23)がリーグ得点王、4アシストを決めた中澤亮太選手(33)が1位タイでアシスト王にそれぞれ輝いた。
 約10年前には2部降格も経験したが、その後は、新戦力の充実に加え、赤崎グラウンドをはじめとした練習環境も整い、着実にチーム力が向上。一昨年は同リーグで準優勝し、トップリーグ優勝まであと一歩のところまで迫った。
 今年は、新型ウイルスの影響で開催方式の変更などがあったが、チーム一丸となって戦い、悲願のタイトルをつかみ取った。
 主将の菊池就人選手(27)は「この優勝は、クラブOBや関係者の方々の支えがあったおかげで、自分たちの力だけでは成し遂げられなかった。1年で力を落とすことがないように、今後もトレーニングに励みたい」と感謝と決意を述べた。
 大三FCでは、キッズスクール(年少~小学2年、週1回)とジュニア(小学生)、ジュニアユース(中学生、いずれも週3、4回)の団員を随時募集している。体験、入団の問い合わせは、大三FCの鈴木健美さん(℡090・9422・3867)まで。
 大船渡三陸FCのリーグ戦績と優勝したメンバー次の通り。
 ▽総当たり戦
大三FC6―4FC北上       
大三FC4―2葛巻クラブ              
大三FC5―3紫波クラブ       
大三FC4―2FC宮古       
大三FC6―3大槌クラブ              
大三FC3―0FC盛岡市立     
岩手SC5―3大三FC
 ※大船渡三陸FC▽代表=田中正芳▽監督=船砥英久▽コーチ=冨澤武弥、刈谷俊彦、菅生新一▽選手=菊池就人(主将)、佐藤拓、遠藤公太、松本隆志、野田優樹、猪股大貴、澤村僚、新沼航平、佐々木聡也、中嶋雄平、菊地太晟、中嶋一喜、新沼稜、大脇航平、菅原誠人、瀧澤桂史、大坂智流、新沼涼一、木下瑠偉、刈谷開、平宗真、中澤亮太、及川健太郎、千葉秀、大坂智央