コロナ禍、悪天候も堅調 碁石海岸キャンプ場 過去2番目の利用実績に
令和3年12月9日付 1面

大船渡市観光物産協会(齊藤俊明会長)は、末崎町の三陸復興国立公園内にある碁石海岸キャンプ場の利用実績をまとめた。4~5月のゴールデンウイーク(GW)中と7~10月に開設し、利用者は1612人。かき入れ時となる8月は、新型コロナウイルスや悪天候の影響で伸び悩んだが、堅調に推移。昨年比で微増となり、リニューアル以降では過去最高だった一昨年に続く利用人数となった。
今年はGW中の4月29日~5月9日と、7月17日~9月30日、10月中の土・日曜日に開設し、宿泊利用などに対応。新型ウイルス感染防止のため、オートサイトの貸出数は半数の9サイトで、隣り合うサイトの利用やサイト指定などを制限した。
今年の利用累計は482件、1612人。月別の実績では▽GW=106件、348人▽7月=81件、282人▽8月=128件、475人▽9月=109件、333人▽10月=58件、174人──となった。
前年実績と比較し、件数で77件、人数では40人それぞれ上回った。過去最高の実績となった令和元年に比べると、件数は同じで、人数では500人下回った。
同キャンプ場は昭和53年に開設。東日本大震災後、環境省が策定した「グリーン復興ビジョン」に基づいて再整備され、平成26年にリニューアルオープンした。同協会が管理運営を担っている。
リニューアル初年の利用は841人だったが、27年からは1000人を超え、29年には1359人、30年には1577人が利用。利用人数が増加傾向にあった中で、新型ウイルスの影響を受けた。
今年は緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置、不要不急の外出自粛要請が出ている地域の住民利用を制限。結果、利用者のうち88%が県内在住者となった。
7月は一昨年、昨年を上回る実績で推移。しかし、かき入れ時の8月は80件を超えるキャンセルが出るなど、盆期間を中心とした悪天候に泣かされた形に。一昨年は1084人、昨年は868人の実績だったが、今年は400人台にとどまった。一方、9月の利用実績は過去最高だった。
同協会では「本年度は団体客は少なかったが、時期を通じて満遍なく利用があった印象。家族単位の利用が多く、近年は幅広い世代に利便性の良さなどが広まっている。堅調に推移したと言えるのでは」としている。