総人口は5万8035人 令和2年国勢調査 5年前から5501人減 気仙

 総務省は、令和2年10月に実施した国勢調査の人口等基本集計結果を公表した。結果によると、気仙3市町の総人口は5万8035人で、5年前の前回(平成27年)調査からは5501人(8・7%)、東日本大震災前の前々回(22年)調査からは1万2192人(17・4%)減少。年齢別人口をみると、気仙における生産年齢人口の15〜64歳は2万9836人(構成比51・4%)で、65歳以上は2万2788人(同39・3%)、15歳未満は5411人(同9・3%)。過去2回の結果と比べて、構成比は65歳以上が増えた一方、15歳未満と15〜64歳は減っており、少子高齢化の進行が数字に表れた形となった。

 

少子高齢化の進行表す

 

 国勢調査は、国内の人や世帯の実態を把握し、各種行政施策などの基礎資料を得ることを目的に実施。大正9年に初めて行われ、令和2年は21回目となった。
 調査事項は、同年10月1日時点での世帯員の氏名、男女別、現在の住居における居住期間、世帯の種類など19項目。回答はインターネット、郵送、調査員らへの提出のいずれかとし、期間を昨年9月14日〜10月7日(郵送、調査員提出は同1〜7日)とした。
 今回公表されたのは、都道府県・市区町村別の総人口や年齢別人口、世帯などの集計結果。
 気仙のうち、大船渡市は総人口が3万4728人(男1万6679人、女1万8049人)。前回調査からは3330人(8・7%)、前々回からは6009人(14・8%)それぞれ減少した。
 年齢別人口は、15歳未満が3398人(構成比9・8%)、15〜64歳が1万8199人(同52・4%)、65歳以上が1万3131人(同37・8%)。過去2回の結果と比べると、15歳未満と15〜64歳は減少傾向で、15歳未満の構成比は1割を切った。一方、65歳以上の構成比は前回から3・7ポイント、前々回からは6・9ポイント増加した。
 総世帯数は1万4124世帯で、施設等を除いた一般世帯は1万4078世帯。一般に含まれる核家族世帯は6748世帯、単独世帯は4628世帯となり、単独の44・2%に当たる2047世帯が65歳以上となった。
 陸前高田市の総人口は1万8262人(男8831人、女9431人)で、前回を1496人(7・6%)、前々回を5038人(21・6%)いずれも下回った。
 年齢別人口は、15歳未満が1637人(構成比9・0%)、15〜64歳が9255人(同50・7%)、65歳以上が7370人(同40・4%)。15歳未満、15歳〜64歳は減少したが、65歳以上の構成比は前回から3・6ポイント、前々回から5・5ポイント増え、今回は全体の4割に達した。
 総世帯数は7142世帯で、一般世帯7117世帯のうち、核家族世帯は3342世帯、単独世帯は2230世帯。単独世帯のうち、65歳以上は47・8%におよぶ1067世帯だった。
 住田町の総人口は5045人(男2470人、女2575人)で、前回から675人(11・8%)、前々回から1145人(18・5%)減った。前回からの減少率は、気仙3市町で最も高かった。
 年齢別人口は、15歳未満が376人(構成比7・5%)、15〜64歳が2382人(同47・2%)、65歳以上が2287人(同45・3%)。15歳未満と15〜64歳は減少、65歳以上が増加の傾向は大船渡、陸前高田両市と同じだが、15〜64歳の構成比が半数を切っており、15歳以下の割合は3市町で最も少なかった。
 総世帯数は1981世帯で、一般世帯は1979世帯。核家族世帯は961世帯、単独世帯は562世帯あり、65歳以上が単独で暮らすのは318世帯と56・6%を占めた。
 岩手県の総人口は121万534人(男58万2952人、女62万7582人)、世帯数は49万2436世帯で、人口は前回から6万9060人(5・4%)減った。
 気仙3市町と県全体の主な結果は別表。