つばきまつりが開幕 3月21日まで椿館で 400種以上 多彩に咲く(別写真あり)
令和4年2月6日付 7面
大船渡市の早春を代表する催し「三陸・大船渡第25回つばきまつり」は5日、末崎町の世界の椿館・碁石で開幕した。新型コロナウイルス感染防止のため、本年度も開催式は見送られたが、地域住民が続々と来場。丹念に管理されたツバキは400種以上が咲き誇り、多彩さと華やかさで歓迎した。まつりは3月21日(月・祝)まで開かれ、日曜日や祝日を中心にイベントも予定している。
静かに巡って楽しんで
市や市農協、市花き研究会、大船渡ツバキ協会など9団体で構成する実行委員会(委員長・戸田公明市長)が主催。同館で世界13カ国、600種以上が開花する時期に合わせ、「椿の里・大船渡」のPRと花きの生産振興、交流促進を図ろうと毎年開催している。
本年度も感染防止を優先し「静かにツバキを楽しんでもらう」催事とした。各種団体を招いた開催式は見送られたが、大船渡つばき娘とおおふなトンが入口付近に立ち、来場者一人一人を歓迎。ミズノキの枝に「つばきゆべし」を飾り付け、来場者に取ってもらうなど、感染防止と〝おもてなし〟を両立する工夫も重ねた。
例年、館内の見ごろは1月下旬~3月下旬。大船渡ツバキ協会の林田勲会長(73)は「今は400種類以上が咲き、咲き始めの種類も多い。周囲のツバキは早咲き傾向だったが、館内では鉢替えや枝の剪定などによって開花時期を調整しており、良い状態」と話し、色鮮やかに咲く花々に目を細めた。
来場者は花びらの色や大きさ、形など、品種ごとに異なる魅力をじっくりと堪能。初日は好天に恵まれ、光り輝く花々を写真に収める様子や、マスク越しに笑顔を交わす光景が見られた。
末崎小学校4年の菅野千佳さん(10)は「学校の椿学習でゆべしづくりや搾油を体験したので、来たいと思っていた。いろんな種類が咲いていて、きれい」と話していた。
椿館は先月から、強風被害のため休館となっていたが、復旧対応を終え、通常通り開館。各地に「フォトスポット」も用意して、来場者による「つばきのまち」発信を見据える。
また、期間を通じて行われる「館内椿さがし」は、指定のツバキを探し、アンケート付きの用紙で応募する。抽選で1人に大船渡温泉のペア宿泊券、3人に1500円相当の特産品が当たる。
きょう6日をはじめ、期間中の日曜日・祝日には▽大船渡つばき娘・おおふなトン出迎え(前10時、11時30分ごろ)▽館内出店(郷土菓子・椿グッズなど)▽搾油・ハンドマッサージ体験▽子ども向け貸衣装・館内散歩──を予定。椿苗・椿グッズの販売は、平日を含め毎日開催する。
まつりの開催時間は午前9時~午後5時。入館料は一般と高校生が500円。小・中学生が300円。問い合わせは同実行委(市農林課内、℡27・3111)へ。