注目集める〝先進事例 住田高校が4年度から制服一新 ジェンダーレスに対応
令和4年2月8日付 1面
県立住田高校(小山秀司校長、生徒89人)は令和4年度から、制服を一新する。新年度からは規定の制服がなくなり、「ジャケットは紺色」で中に白のワイシャツを着用するという条件のみ指定。男女の社会的・文化的な区別がないことや、区別をなくそうとする考え方であるジェンダーレスにも対応し、ボトムスはスラックスやスカートなどを生徒それぞれが選ぶことができるため、自由度が高い。こうした取り組みは本県の県立学校では初といい、今後、同校は〝制服改革〟の先進事例として注目を集めていきそうだ。
個性も尊重、自由度高く

夏季は学校指定のポロシャツを着用
現在の制服は昭和45年以降、50年以上デザインが変わっておらず、生徒や保護者からは「女性用の制服が高額」「デザインが時代に合っていない」「スカートでの自転車通学が危険」など、見直しを求める声が寄せられていた。
こうした意見に加え、近年はジェンダーレス化も進んでいることから、同校では本年度に教職員や生徒会、PTAなどで構成する「制服検討委員会」を立ち上げ。昨年4月に行われた同校前期生徒総会では、制服変更について生徒から満場一致で承認を得て、その後は生徒を対象としたアンケートを実施した。
当時の全校生徒95人が回答した結果、「もし新しい制服にすることになったら、どのようなタイプの制服を着たいか」との質問に対して、「ブレザー」が49人で最多となった。
5月には県男女共同参画センターの出前講座でLGBT(性的少数者の総称の一つ)に関する基礎知識や多様性が尊重される社会のあり方も学び、「ジェンダーレス制服」の必要性にも理解を深めた。
検討委員会では生徒アンケートなどから▽上下それぞれの色のみを指定したブレザータイプとする(スカート・ズボンの選択は自由)▽ブレザーには学校指定のボタンと校章のワッペンを付ける▽購入先は指定しない──との案を作成。
その後、7月には保護者を対象とするアンケートも実施。各学年の保護者合わせて82人が回答し、「高校生にふさわしいと思われる服装は」との問いに対して「制服」74人、「私服」1人、「どちらでもよい」6人などと続いた。また、制服検討委員会の案に関しては63人が「賛成」、「悪くはないが一部修正した方が良い」11人などと回答し、「反対」はなかった。
検討委員会では生徒・保護者アンケート結果も踏まえたうえで▽上着は紺色のブレザー型で、中に白のワイシャツを着用。ブレザーの左胸に校章のワッペンを付ける▽ボトムスは紺色やグレー、黒などダーク系を基本とし、柄の有無やスラックス、スカートタイプの選択、購入先は自由──との案を決定。アンケートで「私服」と答えた生徒もいたことから、ボトムスの選択には柔軟性をもたせた。
保護者アンケートでは、制服に求めることとして「安い値段で購入がしやすい」という回答も多くあったことから、購入先も自由にし、それぞれの予算に合ったものを購入できるようにした。夏季は、学校指定のポロシャツを着用する。9月の後期生徒総会で承認を受け、来年度からの導入を決定。4年度は「試行期間」とし、改善点などはその都度検討し、校則にも反映させていく。
制服検討委員メンバーで生徒会長の黄川田織さん(2年)は「ある程度は自由な制服がいいと考えている中学生もいると思うので、新しい制服になることで入学者が増えてくれれば」と話していた。





