オーケストラ 活動拡大へ 大船渡に「作る会」 3月21日に春のコンサート(別写真あり)

▲ 3月21日のコンサートに向けて合奏練習する会員ら

 大船渡市内外の音楽愛好者らでつくり、一昨年からバイオリンとチェロのレッスンを行っている「大船渡にオーケストラを作る会」(桑原裕子会長)は3月21日(月・祝)、盛町のリアスホールで「春のコンサート」を開く。4月からは大船渡、陸前高田両市の小学校を訪問し、児童に弦楽器を体験してもらうなど、活動を拡大する。名称は「リアスオーケストラ」に変更する。

 

4月から小学校で体験会

 

 19日は盛町の市総合福祉センターで合奏練習を行った。大船渡市出身のピアニストで、会発起人の桑原会長=神奈川県、バイオリン講師の高橋宗芳さん=同、チェロ講師の丹羽あいりさん=東京都=も駆けつけ、3月のコンサートに出演予定の会員23人が参加した。
 当日合奏で演奏するヘンデルの組曲『水上の音楽』、パッヘルベルの『カノン』の2曲を1時間半ほど練習。高橋さんが演奏の音量やリズム、曲調などをアドバイスし、出演予定者らは他の楽器やパートの音をよく聞きながら響きを確認した。
 当日は午後3時開演(同2時30分開場)。入場無料で、全席自由。ソロやグループでの演奏も予定している。
 同会では一昨年6月から高橋さんがバイオリン、同11月から丹羽さんがチェロを毎月1回、3日間を基本に指導している。現在は幼児から70代までの男女40人超がいずれかの楽器を習っている(会費月6000円)。昨年4月には「デビューコンサート」を開いた。
 当初からバイオリンを習っている立根町の菅原典子さん(67)は「昨年より上手になった練習の成果を見せたい。皆さんが一生懸命練習しているので、『自分も頑張らないと』と思う。皆さんの音をよく聞き、ハーモニーができるように頑張りたい」と意気込んだ。
 来年度はグループを組んで大船渡、陸前高田両市の小学校4校を毎月1回訪問し、休み時間にバイオリンとチェロを子どもたちに体験してもらう。
 来年度のチェロの奨学生も募集する。月謝無料、楽器もレンタルでレッスンに参加できる。4月〜来年3月まで月1回のレッスンに参加できることが条件で、小学校高学年〜高校生の若干名を募る。
 桑原会長は新名称の「リアスオーケストラ」について「(宮城県)気仙沼市のメンバーもいるので県をまたいで活動し、三陸から新しい音楽文化を発信していきたいとの思いや、リアスホールを活動の拠点とする意味を込めた」とし、「体験や奨学生の募集も通じ、ジュニア世代を増やしていきたい」と話す。
 問い合わせは同会の桑原会長(℡090・5398・1511)、佐藤叶さん(℡090・3366・2055)、メール(ofunato.orchestra2020@gmail.com)へ。