光に思いを寄せて 竹あかり大型オブジェ完成 キャッセン大船渡で点灯(別写真あり)
令和4年3月8日付 3面

大船渡市大船渡町のキャッセン大船渡・千年広場で9日(水)から開催される「3・11キャッセン竹あかり 千の灯に想いを寄せて」に向け、市民有志らによる竹あかりの大型オブジェが完成した。11日(金)には献花台を設けるほか、慰霊法要やゴスペル歌手による献花も計画。オブジェは31日(木)まで設置される。
11日には献花台設置
東日本大震災犠牲者に鎮魂の祈りをささげる場を作るとともに、心温まる光を生みだそうと、昨年8月にも須崎川で灯ろう流しなどを行ったキャッセン海灯り実行委員会(小泉洋委員長)が主催。実行委関係者や市民有志らが先月から制作を進めてきた。
全国各地で竹あかりの演出制作・プロデュースを手がける熊本県のアーティスト集団「CHIKAKEN(ちかけん)」(三城賢士代表、5人)がデザイン。オブジェは幅約7㍍、高さ2・7㍍で、1本ずつ大小さまざまな穴が開けられており、やわらかな光がこぼれる。
当初は開催初日の9日から点灯を計画していたが、設置作業が早く進んだため、6日夕から始めた。この日は雪が舞い、寒さが厳しい夜となったが、キャッセン内に立ち寄った地域住民らが足を止め、じっくりと見入っていた。
今年も比較的シンプルなデザインにまとめたが、四角形の中に草花をあしらった装飾を添えるなど、新たな挑戦も。周囲の夜景との調和でも魅せる。
小泉委員長(51)は「昨年に比べればコンパクトになったが、きれいにまとまった。多くの人々に見ていただき、さまざまな思いを寄せてもらえれば」と話す。
点灯時間は午後5〜11時(11日は午後2時から)。同日はオブジェの前に献花台が設置されるほか、同5時から同町・本増寺による慰霊法要や焼香などが行われる。同6時からは、ゴスペル歌手の金井恵理花さんによる献歌を予定している。
大船渡駅周辺では10日(木)〜13日(日)に、8人乗りのジャンボタクシーによる無料交通実験を予定。買い物や散策、エリア内での食事など幅広い用途に応じる。
エリア内9カ所に乗り場を設け、専用電話(090・9631・9798)に連絡すると、エリア内の希望の行き先まで利用できる。20分間隔で各乗り場を回る乗降自由の無料巡回も行われる。
問い合わせは、キャッセン大船渡(℡22・7910)へ。