弦楽の調べで笑顔届ける さんりく音楽祭2022 SKOなど出演(別写真あり)

▲ SKOメンバーとはたけやまさん(中央)が共演

 岩手県と兵庫県立芸術文化センター主催の「さんりく音楽祭2022」は21日、陸前高田市高田町の市民文化会館・奇跡の一本松ホールで開かれた。同センターのスーパーキッズ・オーケストラ(SKO)のほか、同市出身の打楽器奏者・はたけやま裕さんもゲスト出演し、弦楽合奏や打楽器「カホン」による心地よい調べで観客を喜ばせた。
 東日本大震災復興を祈念する演奏活動で、同センター芸術監督の世界的指揮者・佐渡裕さんとSKOが取り組む「こころのビタミンプロジェクト」の一環で開催。SKOは全国の高校生までの児童、生徒で編成している。
 この日は地域住民約200人が来場。ステージでは、SKO出身の岡本陸さんが指揮を振った。
 アンダーソン作曲の『フィドル・ファドル』で幕開け。演奏の途中、SKOの奏者らは軽快な曲調に合わせて体を動かし、時には楽器を持って踊るようなスタンドプレーも見せて観客の目を楽しませた。
 世界的に知られる舞台作品「リバーダンス」の楽曲も演奏。共演したはたけやまさんは、11年前に津波に襲われた高田松原のマツで製作されたカホンを使い、巧みな指さばきで聴き応えのあるリズムを刻んだ。
 聴衆は、曲中で披露される超絶技巧や、緩急、強弱にメリハリのついたダイナミックな演奏に盛大な拍手を送り、出演者と心を通わせながら音楽のひとときを楽しんだ様子だった。