着こなし多様に第一歩 住田高校で制服一新後初の入学式 19人が期待胸に臨む (別写真あり)
令和4年4月9日付 7面

気仙地区の県立4高校で8日、入学式が行われ、新入生たちが高校生活をスタートさせた。このうち、住田町の住田高校(小山秀司校長、生徒75人)には19人が入学。同校は本年度から制服を一新し、規定の制服がなくなった。新入生たちは、それぞれのスタイルで式に臨み、これからの高校生活へと期待を膨らませながら新たな一歩を踏み出した。(清水辰彦)
本年度で創立74周年を迎える住田高校には、気仙2市1町や釜石市から合わせて19人が入学した。
同校では昨年度、教職員や生徒会、PTAなどで構成する「制服検討委員会」を立ち上げ、制服の変更を協議。生徒や保護者らにもアンケートを行うなどしながら▽上着は紺色のブレザー型で、中に白のワイシャツを着用。ブレザーの左胸に校章のワッペンを付ける▽ボトムスは紺色やグレー、黒などダーク系を基本とし、柄の有無やスラックス、スカートタイプの選択、購入先は自由──と決めていた。
アンケートで「私服」と答えた生徒もいたことから、ボトムスの選択には柔軟性を持たせ、名称は「パーソナルユニホーム」とした。
50年以上の歴史がある制服が一新されてから初めてとなる入学式では、新入生それぞれが指定のブレザーに好みのボトムスを合わせた姿で入場。男子は紺やグレーのボトムス、女子はチェックやグレーのスカートなどを身につけて、それぞれが個性を見せながら堂々とした姿で式に臨んだ。
国歌斉唱後の入学許可では、小山校長が一人ひとりの名前を点呼し、新入生は力強く返事した。
引き続き小山校長が「地域の方々への感謝の気持ちを忘れず、地域とともにある住田高校を誇りに思ってほしい。高校生活は、自分が進む道を決める大切な期間で、この3年間が将来の生きる姿につながる。『志を立てる』『授業を大切にする』『人間性を磨き、正しく行動できる人になる』という三つを大切にしてほしい」と式辞。
誓いの言葉では、新入生を代表して迎由那さん=世田米中出身=が「たくさんの方々に支えられてこの場にいることに感謝し、一度しかない高校生活を先生方や先輩方、仲間とともに充実したものにしたい。歴史と伝統ある住田高校の名に恥じぬよう、実りある学校生活を送ることを誓う」と述べた。
来賓祝辞、祝電披露に続いて校歌が紹介され、新入生たちが響き渡る歌を心に刻み、3年間の日々を大切にしながら過ごしていくことを誓った。