9年目の運行スタート 釜石線の「SL銀河」 上有住駅もにぎわう(別写真あり)

▲ 今年の運行がスタートしたSL銀河

 JR東日本は9日、釜石線(花巻―釜石間)で「SL銀河」の運行を開始した。今年で9年目の運行で、気仙で唯一釜石線の鉄路が通る住田町の上有住駅にも停車。来年春での運行終了が決まっている中、その勇姿を一目見ようと町内外から見物客らが訪れ、駅の周辺はにわかに活気づいた。(清水辰彦)

 

町のPRキャラクター・すみっこも、ホームで乗客を出迎えた

 SL銀河は、宮沢賢治の作品「銀河鉄道の夜」をモチーフに改修した機関車と4両編成の旅客車で構成。定員は176人。観光を通じた沿線の復興支援をと、平成26年4月にデビューした。
 9年目のスタートとなったこの日は、ほぼ満席で運行。上有住駅では町職員や五葉山火縄銃鉄砲隊、町のPRキャラクター・すみっこが出迎えに並び、乗客との記念撮影にも応じた。
 ホームに加え、駅近くにあるトンネルや踏切の付近にも見物客が駆けつけ、運行開始を祝福。青空の下、山あいに汽笛の音が響き、鉄道ファンたちが勇姿を間近で眺めた。
 宮城県気仙沼市から家族4人で訪れた会社員・鈴木章さん(48)は、「来春で最後だと聞いているので、一目見たいと思って来ました。今年はぜひ乗ってみたい」と話し、娘の明里さん(11)は「形とか、煙を上げたりとか、全部かっこよかった」と目を輝かせていた。
 SL銀河の機関車は、昭和47年まで山田、釜石、大船渡の各線を中心に運行し、その後は県営運動公園で展示・保存されていたものを復元。旅客車はJR北海道で改造した客車を譲り受けたもので、急勾配のある釜石線でも運転できるようにエンジン付きとなっている。
 定期検査しながら運行してきたが、40年余り前の車両をベースとする旅客車は部品調達が困難となっているため、来春での運行終了を決めた。旅客車は廃車とする予定。機関車は当面の間、盛岡の検収庫に置かれ、今後の活用について検討することとしている。
 本年度上期は9月25日(日)までの土・日を中心に上下線合わせて52本を運行する予定。土曜日は下り(釜石行き)、日曜日は上り(花巻行き)となる。全車指定席で、乗車券のほかに指定席券が必要。指定席料金は大人840円、こども420円。購入は「えきねっと」や主な駅の券売機、みどりの窓口などで。10月以降は初冬までの運行を予定しており、日程は今後発表される。