ウクライナ支援に協力を 大船渡青年会議所が古本など募り換金寄付へ 今月いっぱい受け付け
令和4年4月16日付 7面

一般社団法人大船渡青年会議所(千葉豪理事長)は、市民から不要になった本、CD・DVD、ゲームなどを募り、NGOを通じて換金し、ロシアによる軍事侵攻を受けているウクライナ市民の人道支援を行う。大船渡町新田のファミリーマート大船渡中央通り店で30日(土)まで、同町野々田の市民活動支援センターで28日(木)まで、随時持ち込みを受け付ける。事前の電話予約で自宅などへの訪問回収も行う。ウクライナ市民を救う一助とするため、協力を呼びかけている。(八重畑龍一)
予約で自宅訪問対応
「(侵攻に)巻き込まれ、困っているウクライナ市民に気仙の市民の思いを届ける」。15日、市民活動支援センターに青年会議所のメンバー4人が集まり、千葉理事長(39)は力を込めた。
「BOOK OFUNATOキャンペーン」と銘打ち、ファミリーマート大船渡中央通り店では30日まで夜間も随時、市民活動支援センターでは28日までの平日午前10時~午後5時まで持ち込みを受け付ける。24日(日)と30日には青年会議所のメンバーがファミリーマート同店に立ち、協力を呼びかける。
古本の場合は20冊以上を条件に、自宅などへの回収にも無料で対応する。回収を希望する場合は事前に同センター(℡47・5702)に申し込みが必要。
ロシアのプーチン大統領は2月下旬から「特別軍事作戦」と称し、ウクライナに軍事侵攻。間もなく2カ月がたとうとしているが、停戦協議は停滞。ウクライナでは病院や学校なども攻撃され、連日、多くの民間人までもが犠牲になっている。
集まった不要品は、紛争や災害などの脅威にさらされている人々に対し、国内外を問わず支援活動を行うNGO「ピースウィンズ・ジャパン」に換金して寄付し、ウクライナ市民の支援に充てる。
青年会議所では昨年、「大船渡から世界へ」をスローガンに日本国際ボランティアセンター(JVC)の協力を受け、オンラインでスーダンやパレスチナの現地駐在員から紛争や貧困などの国際問題を学ぶ事業を開いた。
事業をきっかけに今年2月、スーダンの学校に通えない子どもたちの教育支援のため、不要品回収を行った。気仙の住民48人から3280点が集まり、スーダンで「補習校」を開いて授業を行っているJVCに寄付した。
その後、活動を知った市民から「自分も寄付したい」との問い合わせが多数あり、支援先をウクライナに変え、再び実施を決めた。
千葉理事長は「前回は予想以上に集まり、気仙の人たちの関心と温かい気持ちを感じた。その皆さんの思いを今回はウクライナに届けたい」と意気込む。