「陸前高田の自然を守る」 米崎緑の少年団長、副団長が来春の全国植樹祭へ決意発表 東京で「みどりの感謝祭」出席
令和4年5月8日付 1面

農林水産省など主催の第31回森と花の祭典「みどりの感謝祭」の式典は7日、東京都千代田区のイイノホールで開かれ、来春、陸前高田市で予定する全国植樹祭の開催地を代表し、同市の米崎緑の少年団団長・金野凛愛さん(米崎小6年)と副団長・優真君(同5年)のきょうだいが出席した。秋篠宮ご夫妻の次女・佳子さまが出席された中、2人は細田博之衆議院議長から苗木と花の特別贈呈を受け、植樹祭に向けて「ふるさと陸前高田の自然を守る」と誓いの言葉を力強く述べた。(高橋 信)
同祭典は「みどりの月間」(4月15日~5月14日)に合わせた各種緑化行事の締めくくりとして毎年実施。式典には名誉総裁の佳子さまがご臨席され、細田衆院議長、山東昭子参院議長、武部新農林水産副大臣、林業団体など関係者らが出席した。
佳子さまは「皆さまの活動により緑が守られ、増やされていることを大変ありがたく思います。緑に関わる活動がさらに広がっていきますことを願います」と述べられた。
細田衆院議長は凛愛さんにヤマモミジの苗木を、優真君にアジサイの花を贈呈。最後に2人は「自然に学び、仲間と力を合わせ、地域とともに緑豊かな美しいふるさとをつくる」「豊かな自然に感謝する気持ちを忘れず、心を込めて緑を育て、未来に引き継いでいく」などと誓いの言葉を述べた。

苗木と花の特別贈呈も行われた(同)
同祭典の併催行事「みどりとふれあうフェスティバル」は14(土)、15(日)の両日、江東区の木場公園で開かれ、森林に関する体験プログラムや農山村の特産品販売などの催しを予定している。
全国植樹祭は豊かな国土の基盤である森林、緑に対する国民の理解を深めるため、国土緑化推進機構と都道府県の共催で、毎年春季に開催されている国土緑化運動の中心的行事。本県での開催は八幡平市を会場とした昭和49年以来49年ぶり2回目で、豊かな森林を次世代に引き継ぐ契機とするとともに、東日本大震災からの復興の姿を国内外にアピールする。
式典・植樹会場は高田松原津波復興祈念公園で、6000人程度の参加規模を想定。天皇皇后両陛下によるお手植え、お手播き行事を実施し、県内外の招待者が記念植樹を行う。
植樹行事計画によると、天皇陛下は南部アカマツ、カシワ、タブノキ、皇后陛下はベニヤマボウシ、ハナヒョウタンボク、ミチノクナシの3種ずつをお手植えされる。苗木は基本的に県内で採取した種を使い、地元の子どもたちが育苗する。
米崎緑の少年団は米崎小児童で構成し、平成29年に発足。式典で贈呈された苗木と花は今後、同校敷地内に植える。
凛愛さんは「緊張したけど自分の思いを伝えることができた。まちが元気になるよう、緑を守り、育てる取り組みに積極的に協力していきたい」と決意した。