〝岩手の南玄関〟から活気発信 気仙内外の歌手・バンド出演 道の駅「高田松原」で15日にミュージックフェス

▲ 音楽イベントへの来場を呼びかける実行委メンバー

 陸前高田市内外の音楽愛好者有志らによる音楽イベント「シーサイド・ステーション・ミュージックフェス2022〜一本松で逢いましょう〜」(実行委主催)は15日(日)、気仙町の道の駅「高田松原」特設会場で開催される。本番まで1週間を切り、運営や出演の実行委メンバーらは「〝岩手の南玄関口〟の陸前高田から元気と活気の発信を」と、イベント成功への機運を高めている。(阿部仁志)

 

 当日は、道の駅の屋外休憩施設「西側大屋根」とその付近に会場を設け、午後1時から開演。
 大船渡市のビッグバンド、大船渡サンドパイパースオーケストラがトップを切り、陸前高田市の歌手の雪音さん、シンガー・ソングライターのまっとさん、SOUL MATE、盛岡市のダーリンズ4、KAZUWOばんど、大槌町のムーミンズの計7組が出演する。ジャズ、ポップス、ロックなど、多彩なジャンルで年代もさまざまな音楽愛好者が集結する。
 会場には飲食ブースを設置。地元のキッチンカーや企業などによるピザ、お好み焼き、かき氷、蒸しガキなどの販売を予定し、祭りムードを盛り上げる。
 開演前には、盛岡のさんさ踊りチーム「SAT楽(さっとら)」のメンバー約20人によるパフォーマンスも予定。会場にはウクライナ難民支援の募金箱も置くことにしている。
 実行委は、東日本大震災後に沿岸の復興や明るい未来を願い、盛岡や陸前高田の各地で音楽イベントを開催してきた音楽愛好者らで結成。高田町のまちなかにある居酒屋、公友館・俺っ家店主の熊谷浩昭さん(62)が実行委員長を務め、「音楽の力で新しいまちづくりを後押ししたい」と仲間と思いを一つにした。
 今年3月に初回の企画会議を開いて以降、急ピッチで準備を進めてきた。本番1週間前の8日は、俺っ家で第3回の会議が開かれ、出演、運営の実行委メンバー11人が会場設営やタイムスケジュール、それぞれの動きについて確認し合った。
 まっとさん(35)は「駅前でストリートライブが行われていた震災前のように、新しくできたまちも音楽でにぎわってほしい。陸前高田の音楽文化の〝第2章〟がスタートするような、心に残るイベントにしたい」と意気込む。
 熊谷さんは「若い人たちとともに新しいまちの文化、歴史をつくり、継承していこうというイベント。この地に生きる人たちの〝高田魂〟を音楽の力で未来へ伝えていきたい」と話している。
 会場では新型コロナウイルス感染症対策を徹底。密を避けるため、観客席同士距離をとるなど来場者にも協力を呼びかける。荒天中止。
 問い合わせは、実行委(℡22・7705)まで。