新型コロナウイルス/購入・利用へ〝ラストスパート〟 市が 28、29日に3次販売実施 プレミアム付商品券 約1万8000セットを先着順で

▲ 利用期限が7月末となっているプレミアム付商品券

 大船渡市は、新型コロナウイルス感染症にかかる独自支援策として発行したプレミアム付商品券の3次販売を、28(土)と29(日)の両日、盛町のリアスホールで行う。7000円分の商品券1セットを5000円で1人20セットまで購入でき、先月までに売れ残った約1万8000セットが対象。市は今回を最終販売としており、苦境が続く地域経済活性化などに向けて購入を呼びかける一方、加盟店舗を運営する事業者側に対しても積極的な利用アピールを期待する。(佐藤 壮)

 

 3次販売は、両日とも午前9時~午後4時に予定しているが、28日で完売した場合、29日は行わない。販売上限は1人20セット。在住地を問わず誰でも購入できる。午前9時から同館入り口で整理券を1人につき1枚配布し、整理券に記された入場時間帯に会場内で購入する。
 プレミアム付商品券は、新型ウイルスの影響を受ける地域経済の回復に向け、住民の消費意欲喚起を図る取り組み。プレミアム分2000円(プレミアム率40%)を加えた7000円分の商品券を5000円で販売する。
 1枚500円の商品券14枚を1セットとし、7万セットを用意。商品券14枚のうち、10枚は市内の小規模店舗で使用できる「専用券」とし、4枚は小規模店舗に加えスーパーマーケットをはじめ量販店の大型店舗でも使える「共通券」とした。市内で計4億9000万円分の消費・サービス利用を見据えている。
 2月末~3月末はサン・リアや市内郵便局などで取り扱い、1人2セットまでで、市広報に付いていた購入希望券の持参が必要だった。約1カ月間で、2万5983セット(37・1%)を販売した。
 先月16、17日には、2次販売を実施。2次販売では市民に限らず、誰でも購入でき、1日当たりの上限を10セットとした。2日間の販売数は、計2万6065セット(37・2%)だった。
 専用券は約440店舗で利用可能。これまで実施したふるさと振興券の対象店舗は、ほぼすべてが入る。共通券は専用券店舗にスーパーマーケットやドラッグストア、家電量販店、ホームセンター、紳士服店など約20店舗が加わった。
 事業を受託する大船渡商工会議所によると、4月末時点の店舗加盟事業者による換金状況は、専用券分は約1億1200万円で、共通券は4027万円。4月までの販売では約3億6000万円分が流通しているが、換金は4割程度にとどまる。
 商品券の利用期限は、従来通り7月末。同商議所では「販売が始まった当初は、商業施設や商店街でそれぞれ、利用を促すキャンペーンが行われた。まだ、3次販売も含め数億円分が消費されておらず、今後も自らの店舗に利用を呼び込むアピールを行ってほしい」と期待を込める。
 同じく新型ウイルスにかかる支援策として1世帯に1万円分の商品券を配布した地域振興券を含め、これまでは食料品や飲食、コンビニエンスストア、商業施設での利用が目立った。4月以降は1人で10万円分以上の商品券を購入でき、市は高額の消費やサービス利用に波及するといった変化も見据える。
 プレミアム付商品券事業を始めて以降、住宅設備などを取り扱う事業所の加盟も。市などでは、消費者側にとっては自動車用のタイヤ購入や住宅リフォームなどの分野も選択肢に入るとみている。
 問い合わせは同商議所(℡26・2141)か市商工課(℡27・3111内線109・111)へ。