いちごパーク 今季来園者5000人 前年の2・1倍、目標上回る

▲ 今季は約5000人がイチゴ狩りを楽しんだ

 陸前高田市矢作町のイチゴ観光農園「いちごパーク」は、22日にイチゴ狩りの今季営業を終了した。2年目の今季は前年より約1カ月早めの1月上旬に開園し、来園者数は約5000人と前年の2・1倍に伸び、目標を1400人上回った。来季に向けて苗作りが始まっており、運営側は観光振興、交流人口拡大への貢献にも意欲を見せる。(高橋 信)

 

 同園を運営する矢作町の就労継続支援B型事業所「せせらぎ」(米田智所長)によると、1日当たり来園者数は最大約180人で、前年比で約70人増。特にゴールデンウイーク期間中は1日平均150人と好調を維持し、県内外から家族連れなどの利用があった。
 今季は糖度が高い「星の煌めき」、モモに似た芳醇な香りが特徴の「桃薫」の新品種も取り入れ、8品種1万2000株を栽培。1年目は苦しめられた病害虫の被害は特に見られず、シーズンを通じて各品種の収穫を楽しめた。
 施設は矢作小そばにあり、せせらぎ運営法人の社会福祉法人・大洋会が昨年2月、利用者の工賃増、観光振興などを目的に整備した。
 昨季は施設完成の遅れに伴い、開園が2月上旬と想定より約1カ月遅れた。コロナ禍による外出自粛などの影響も色濃く受け、来園者数は約2400人と目標(年間3600人)を下回った。
 来季に向けた苗作りは、農園隣の育苗棟で3月にスタート。9月ごろに定植し、3年目のイチゴ狩り営業は今季同様、1月初旬の開始を目指す。
 米田所長は「来園者数が目標を上回り、率直にうれしい。利用者も県内外からたくさんの人に来てもらい、やりがいを感じている」と喜び、「来シーズン以降は今回の実績が基準となる。工賃増や地域活性化のため利用者と力を合わせて管理していく。口コミで施設の認知度が高まればいい」と見据える。
 イチゴを販売する農園隣の直営店は今月末までをめどに営業する。数量に限りがあるため、事前の問い合わせを呼びかける。
 問い合わせは同園(℡22・9700)か、せせらぎ(℡55・1890)へ。