震災後初の2カ所開設へ 7月16日に「海開き」 広田海水浴場は3年ぶり
令和4年6月14日付 1面

陸前高田市は7月16日(土)、高田松原海水浴場と広田町の広田海水浴場を開設する。新型コロナウイルス禍で海開きを見送ってきた広田は3年ぶりの受け入れとなり、東日本大震災後初めて市内2カ所で遊泳できることとなる。期間はともに8月14日(日)までで、夏のにぎわい創出に期待が集まる。
運営はそれぞれ市観光物産協会(木村昌之会長)が担う。遊泳時間は午前9時~午後4時。
広田海水浴場はコロナ禍の影響で、監視体制が整わないことなどから、一昨年、昨年と海開きを見合わせた。海開き式典は7月16日午前11時から現地で行う。
同海水浴場は震災の津波で被災し、防潮堤の再築工事を終え、平成30年、8年ぶりに海開きが行われた。市観光物産協会によると、令和元年の来場者数は約1万6900人だった。
高田松原海水浴場は16日午前9時、現地で海開き式典を行う予定。同協会は監視員を募集している。
県内有数の海水浴場の高田松原は、震災で約1・75㌔にわたって広がる砂浜の約9割が流失した。県による砂浜の再生工事が終了し、昨年、11年ぶりに復活を果たした。
同協会によると、昨年夏は7月17日~8月12日の計19日間開設し、来場者は約1万3500人。悪天候や新型ウイルス感染拡大に伴う開設期間の短縮などで、震災前の22年入り込み数(17万5678人、市調べ)を大幅に下回った。
今年は7月16日、17日(日)、ブラジル発祥のビーチスポーツ・フレスコボールの公式大会「リクゼンタカタカップ2022」(日本フレスコボール協会主催)が現地で初開催される。陸前高田ビーチバレーボール大会(同実行委主催)は同31日(日)に開かれる。
市観光交流課の村上知幸課長は「海水浴場を2カ所開設するのは震災後初めてであり、多くの人に足を運んでほしい。高田松原では道の駅、カモシー、オーガニックランドなど周辺の観光施設も巡ってもらい、陸前高田全体の魅力を伝える夏にしたい」とPRする。
監視員に関する問い合わせは、市観光物産協会(℡54・5011)へ。