高田での出会いを一冊に 『たかたる。』総集編が完成 「若興人の家」の学生ら
令和4年6月16日付 7面
全国の大学生らでつくる団体「若興人の家」は、東日本大震災後に取材した陸前高田市の人々や地域の魅力をまとめた冊子『たかたる。総集編 高田の人が高田を語る』を完成させた。同市の暮らしや文化が伝わる市民40人分のインタビュー記事、学生らの活動の軌跡をまとめた一冊で、気仙両市の書店などで販売。団体の活動は今回で区切りをつけることとなり、関わった学生らは、市民らへの感謝とエールの思いも冊子に込めた。(阿部仁志)
10年間の活動に区切り
若興人の家は、高田町鳴石地区の古民家を拠点に平成24年から活動をスタート。首都圏などの大学生が定期的に陸前高田市を訪れ、交流人口の増加や地域の魅力再発見などにつなげようと、当時の一般社団法人・SAVE TAKATA(現トナリノ)の独自プロジェクトにも位置づけられた。
27年度から令和2年度にかけては、学生らが市民を取材し、市内の産業や歴史、文化などにスポットを当てる無料小冊子『たかたる。』を発行。若者ならではの視点が盛り込まれた小冊子は、学生が陸前高田に愛着を持つだけでなく、「市民が郷土をより深く知り、好きになるきっかけに」という思いも込めた。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、直近2年間は、トナリノスタッフの仲介でリモートによる市民との交流、取材を試みた。しかし、コロナ禍の収束を見通せない状況が長引き、活動の継続が困難になってきたことから、これまでの活動の集大成となる冊子を制作し、区切りをつけることにした。
冊子は、A4判フルカラーの98㌻で、トナリノが1000部発行。学生5人とトナリノスタッフが編集に携わり、過去に6冊発行した小冊子の内容を再編集したほか、若興人の家の活動概要や、各小冊子を制作した学生らの名前なども明記した。
町ごとにまとめたインタビュー記事では、神社や寺、郷土芸能、商業、船大工、防災などに関わる市民の声を収録。取材相手の方言なども生かし、光が当たる機会の少なかった地域の宝を紹介している。
冊子編集に携わった藤井はるかさん(上智大学2年)=兵庫県出身=は、「初めて『たかたる。』を読んだときに、たくさんの人の思いとその熱量に魅了された。若興人の家の活動が終わるのはとても残念だが、個人的に陸前高田とつながり続けることはできる」と語る。
また、「インタビュー記事では、特に注目してもらいたい箇所の文字に色をつけるなど工夫した。地元内外の人たちに、私たちが好きになった陸前高田のことを知ってもらいたい」と話す。
冊子は、同市の伊東文具店、道の駅「高田松原」、陸前高田発酵パークCAMOCY(カモシー)、大船渡市のブックボーイ大船渡店、ブックポートねぎしで順次取り扱いを始める。税込み1300円。
トナリノでは、税込み1500円でインターネット販売にも対応している。問い合わせはトナリノ企画部(℡47・3287)へ。






