あすから宿泊キャンペーン 1泊最大4000円引き 市が観光需要回復へ対策

 陸前高田市は7月1日(金)から、市内での宿泊代金を1泊当たり最大4000円割り引き、飲食店や土産店などで利用できる地域クーポン券2000円分を配る独自のキャンペーン「たかた旅トク」を行う。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ観光・宿泊需要の回復を図る2年目の取り組みで、期間は8月22日(月)まで。同市の魅力を広く発信し、コロナ収束後を見据えたリピーター獲得を狙う。(高橋 信)

 

地域クーポン券も配布

 

 キャンペーンは昨年度同様、市観光物産協会(木村昌之会長)に業務を委託して実施する。事業費は冬季を含めて約2800万円で、7~8月の夏季は現時点で約4600泊分の補助を想定している。
 割引は1泊の宿泊代金6000円以上から適用され、12のホテル、旅館、民宿で利用できる。宿泊客の居住地を問わず、1回の旅行につき同じ施設で7連泊まで割り引きを適用。県の宿泊割などと併用できる。
 一方、地域クーポン券は、宿泊代金の金額を問わず、宿泊客に一律2000円分を配る。連泊の場合も配布は1回限り。宿泊客に交付している同協会の観光周遊パスポート「高田旅パス」事業(第4期、9月まで)と連動させ、旅パスに加盟している約80店舗・施設で利用できる。
 令和3年度は、昨年11月から今年3月までキャンペーンを実施。同協会によると、合計3467泊分の利用があり、クーポン券は7062枚を交付した。
 居住地不問のキャンペーンとしたことで、昨年11~12月は近隣県からの誘客が図られるなど、想定を上回るペースで利用されたという。観光事業者からも「どこからでも受け入れられる仕組みで、使い勝手が良かった」と好評だった。
 一方で、新型ウイルスの感染が急拡大した今年1月以降は、宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、勢いが失速。当初2月下旬と定めていたキャンペーンの期限を約1カ月延ばすなどしながら、需要喚起を図った。
 市観光交流課観光係の熊谷剛係長は「質の高い料理を堪能できる宿泊施設を利用いただき、併せて飲食店や土産店などにも足を運んでほしい。利用をきっかけに、コロナ収束後に再び来訪してもらえればうれしい。夏は当市の観光業にとって重要な時期。にぎわいを生めるようPRしていく」と話している。
 たかた旅トクの割引額は別表。問い合わせは、同協会(℡54・5011)へ。