新型コロナウイルス/6月は県内で3336人が感染 前月比で半数以下に 大船渡保健所管内は153人

 県内では、6月の1カ月間に公表された新型コロナウイルスの新規感染者数が3336人となった。5月と比べると3760人減少し、2カ月連続で前の月を下回った。気仙を管轄する大船渡保健所管内では153人の感染が公表され、保健所別では唯一前月から増えた。
 6月における県内の感染状況をみると、上旬から中旬にかけては100人台を中心に推移。1日当たりの公表新規患者数が最も多かったのは2日の191人で、100人を超えた日は16日、200人台の日はなかった。
 19日以降は2桁台の日が続き、26日には49人と今年1月23日以来となる50人未満を記録。1日当たりで最も少なかったのは、27日の39人だった。
 人口10万人当たりにおける直近1週間の新規患者数も、減少傾向で推移。6月で最も多かったのは1日の104・0人で、その後は若干の上昇がありながらも緩やかに減少。24日には50人を下回り、現在は30人台を維持している。最少は28日の37・5人。
 病床使用率は、最高が4日と10日に記録した19・3%。30日には、この1カ月で最も低い4・8%となった。6月の死者は5人で、いずれも基礎疾患がある65歳以上の高齢者だった。
 患者数を県内10カ所の保健所別にみると、最多は盛岡市の1157人。次いで県央の796人、中部の622人などとなり、依然として内陸部での感染が多くみられた。
 大船渡は一関に次ぐ6番目の多さで、前月に比べて41人の増。県内全体やほかの管内が前月から減少傾向となった中、大船渡のみ2カ月連続で前の月を上回った。
 大船渡の地域別患者数は、大船渡市109人、陸前高田市30人、大船渡保健所管内14人。住田町はなかった。新規患者の公表がなかった日は、28日の1日にとどまった。
 県内で起きたクラスター(感染者集団)は41件で、前月の約半数まで減少。保健所別で多いのは県央12件、中部と奥州各8件などで、釜石、宮古、二戸はなかった。発生箇所別では多い順に、教育・保育施設16件、学校8件、高齢者施設6件、医療施設とスポーツ活動各4件、職場3件。
 気仙では、高齢者施設1件と教育・保育施設2件の計3件が発生。高齢者施設でのクラスターは、管内で初めて確認された。
 県内の年代別患者数をみると、10代以下が1384人と最も多く、全体の4割を占めた。70代以上は256人と前月の半数程度まで減った。気仙ではクラスターの影響もあり、10代以下が全体の3割に当たる46人と最多。70代以上は2割に当たる31人で、80代、90歳以上の感染も目立った。
 県内では新規患者の減少が続いているものの、県は感染再拡大を防ぐため、家庭や職場、学校などにおける基本的な感染対策の徹底などを呼びかけている。