経営力強化目指して 大船渡ビジネスアカデミー 第5期は15人が受講(別写真あり)

▲ 来年1月まで経営に関する学習に臨む参加者ら

 大船渡商工会議所(米谷春夫会頭)による大船渡市内の中小企業経営者や後継者らを対象とした第5期「大船渡ビジネスアカデミー」は22日、同商議所で開講式や初回の講座が行われた。今期は15人が受講し、財務管理や経営戦略などを学ぶ。
 ビジネスアカデミーは、東日本大震災後に変化する市場環境に適応するとともに、将来の地域経済の中核を担う経営人材を育成しようと、平成29年度に開設。新型コロナウイルスの影響で令和2年度は開催を見送ったが、第4期までに39人が修了している。
 本年度も中長期的な経営計画の立案を検討する中小企業の経営者や後継者のほか、経営幹部、経営幹部候補者も対象に加えた。さらに起業を予定している参加者も入り、多彩な顔ぶれとなった。
 開講式では米谷会頭が「デジタル化の進行や新型ウイルスによるライフスタイルの変化など、さまざまな問題を抱えているが、若い方の果敢な挑戦や創造力が必要」とあいさつ。戸田公明市長の祝辞に続き、受講者の名前が一人ずつ読み上げられた。
 「次世代へのメッセージ」と題した基調講演は米谷会頭が行い、県内を中心にスーパーマーケットを展開する㈱マイヤの歩みを振り返ったほか、経営者としての心構えなどを紹介。その後は、㈱高橋コンサルティングオフィス代表取締役で中小企業診断士の髙橋雅裕氏が、経営戦略などをアドバイスした。
 受講した宮城県仙台市の佐々木ひろみさん(55)=大船渡町出身=は、来年3月ごろに大船渡市内でカフェを開設する予定。「ちょうどいいタイミングの講座となった。経営について基礎から学んでいきたい」と話していた。
 今後は財務管理などの基礎に加え、経営戦略やマーケティングの考え方を学ぶほか、グループ演習も交える。講座は来年1月13日(金)まで、全7回の日程で行われる。