3年ぶりの直接指導 市内中学生対象に 立教大野球部が教室(動画、別写真あり)

▲ 立教大の選手とのトスバッティングに汗を流す中学生

 立教大学(本部・東京都)野球部の野球教室は6日、陸前高田市の高田松原運動公園第一野球場「楽天イーグルス奇跡の一本松球場」で開かれた。東日本大震災後、市内の中学生を対象に毎年実施していたが、新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりの開催となった。生徒たちが伝統ある東京六大学野球連盟所属校の選手から直接指導を受け、投打の基本を学びながら和やかに交流した。
 高田第一中、高田東中の両野球部1、2年生約30人が参加。立教大からは、日本代表「侍ジャパン」大学代表に選出された山田健太主将(4年)=大阪桐蔭高卒=や、荘司康誠投手(同)=新潟明訓高卒、陸前高田市出身の蒲生潤内野手(同)=高田高卒=ら、選手やスタッフ約40人が臨んだ。
 キャッチボール、シートノックのあと、ポジションごとに守備練習を実施。立教大の選手は笑顔で丁寧にアドバイスを送り、中学生の部員たちは熱心に話を聞いて練習を重ねた。
 打撃練習では立教大生によるロングティーのデモンストレーションも。豪快なスイングで柵越えを披露すると拍手と歓声が上がり、中学生たちは目を輝かせていた。投球の制球力アップや打撃の飛距離を伸ばすコツなどを聞く質問コーナーも設けられた。
 高田第一の捕手・太田迅主将(2年)は「苦手なショートバウンドの捕球の仕方や足の運び方などを分かりやすく教えてもらい、学ぶことばかりだった。教室で教えてもらったことを励みに、県大会優勝を目指して頑張る」と抱負を語った。
 山田主将は「下の世代に教える経験は初めて。教える中で野球の楽しさを改めて感じることができた。短い時間だったが自分にとっても大変有意義な時間だった」と交流を楽しんだ。
 市と同大は平成24年、震災復興に向けた地域課題の解決、地域活性化への寄与を目的に、連携・交流に関する協定を締結。野球部による教室は協定の一環で、同年以降、毎年開かれてきたが、コロナ禍で昨年までの2年間は中止が続いた。
 同部は今月1日から、高田松原運動公園での夏合宿を初めて実施。7日午後1時からは仙台大と、9日(火)午前10時30分からは中央学院大との練習試合を予定しており、誰でも無料で観戦できる。