秋の高校野球沿岸地区予選/12人の団結で挑む 大船渡東・住田連合 28日に登場
令和4年8月21日付 8面

2校合わせて12人の選手の声が、広いグラウンドに響き渡る。大船渡東高校と住田高校は今秋、それぞれの部員不足によって連合チームとして第75回秋季東北地区高校野球県大会の沿岸地区予選に出場する。現在、合同練習で部員同士の連携強化に励んでいる。
沿岸地区予選は釜石市の平田公園野球場で27日(土)に開幕。気仙勢の大船渡、高田、大船渡東・住田連合を含む計7チームでのトーナメント戦が行われる。
住田が連合として出場するのは、令和元年秋に山田、宮古水産との3校連合で出場して以来、3年ぶり。大船渡東は、平成20年度の創立後初めてとなる。選手数は住田が8人、大船渡東が4人。
連合チームの中心となるのは、昨秋から試合に出場し、今春は14年ぶり県大会出場、夏は7年ぶり1勝の立役者となった住田の2年生8人。ほとんどの選手が前チーム時からスタメンに名を連ねてきており、豊富な実戦経験でチームを引っ張る。
大船渡東は、2年生の上野碧空選手が捕手として今夏もスタメンマスクをかぶっており、連合でも扇の要を担う。もう一人の2年生、千葉拓斗選手も連合の副主将として、部員同士の連携強化に細かく気を配る。
合同練習は夏休み中の7月下旬から開始。毎週、大船渡市立根町にある大船渡東のグラウンドで約3時間、汗を流している。
守備練習では、「足が止まってるよ」「もっと低いボールで」など、住田と大船渡東の部員がお互いにコミュニケーションをとり合っている。
連合の主将も務める住田の金野直人主将は「コミュニケーションをとることにも慣れてきて、連携はだいぶ良くなっている。初戦を勝てば代表なので、全力で勝ちにいきたい」と力を込める。
千葉副主将は「打ち解けてきて、連携してプレーできるようになった。みんなで盛り上げて勝ちにいきたい」と意気込む。
両チームとも、昨秋は地区予選で敗れ、県大会出場はならなかった。夏までは気仙地区内のライバル校として戦ってきた両校だが、今度は力を合わせて県大会出場を狙う。
大船渡東・住田連合は、28日(日)の第1試合(午前9時)で三陸連合(釜石商工、大槌、岩泉、山田)と宮古商工の勝者と対戦する。