川崎フロンターレ応援しよう 市民有志の実行委 毎月26日をイベント日に

▲ おもてなしサービスを提供する参加店関係者に着てもらうオリジナルTシャツ

 陸前高田市内の有志でつくる「高田フロンターレスマイルシップ実行委」は、同市と友好協定を結ぶサッカーJ1・川崎フロンターレ(神奈川県川崎市)にちなんで毎月26日を「たかた×フロンターレの日」とし、同クラブの応援ムード醸成や友好関係の深化を図る取り組みを展開していく。市内飲食店や物販店などでフロンターレ公式ファンクラブの会員証を提示すれば、割引をはじめ店独自のサービスをその日限定で受けられる仕組み。参加する市内事業者を段階的に増やし、定着を目指す。(高橋 信)

 

参加店で割引サービスなど展開へ


 実施日はクラブ名にもある「フロ」の語呂合わせで、毎月26日に決めた。陸前高田市のPRキャラクター「たかたのゆめちゃん」とフロンターレのマスコット「カブレラ」が交際を経て、今年ゴールインしたのを受け、新たな応援・交流事業として企画した。
 同クラブの本拠地・等々力陸上競技場でホームゲームに合わせて開かれる陸前高田市の物産イベント「陸前高田ランド」に出店経験のある約10事業者を対象に、参加を募っている。
 参加店が一定数集まり次第、取り組みを開始し、それ以降、毎月26日にファンクラブ会員に対して任意の「おもてなし」を行う。年度内には「おもてなし」内容を一覧できるチラシを作成する。
 参加店には、おそろいのオリジナルTシャツとのぼり旗を協賛価格で提供する。店員が実施日にシャツを着て、店先にのぼりを掲げて取り組みをPRしていく。陸前高田ランド出店者以外にも参加対象を広げる計画で、実施しながら拡充の時期を検討する。
 フロンターレは東日本大震災後、陸前高田市の子どもたちにクラブオリジナルの算数ドリルをプレゼントしたのをきっかけに、市民との交流を開始。サッカー教室を開いたり、子どもたちを等々力陸上競技場に招待する「かわさき修学旅行」を行うなど物心両面の支援を展開した。
 平成27年9月に同市と友好協定「高田フロンターレスマイルシップ」を締結。28年にはベガルタ仙台との親善試合を含む復興支援イベント「高田スマイルフェス」が同市で開かれ、市民ら約2800人が集まった。
 市内に誕生した田んぼ「ふろん田」での地域ブランド米「たかたのゆめ」の栽培、クラブハウスでのたかたのゆめ通年使用決定、友好関係の発信役となるゆめちゃんとカブレラのゴールインパーティー開催など、「支援から交流へ」を合言葉に連携した取り組みは、さまざまな分野に波及している。
 実行委事務局で、市観光交流課の熊谷直樹課長補佐は「川崎フロンターレから温かな支援を継続して受けてきたが、こちらからもアクションを起こし、さらなる交流につなげたい。少しずつではあるが取り組みを広げ、市内全体での機運醸成を目指す」と話す。
 問い合わせは、同課(℡54・2111内線413)へ。