8日ぶり生鮮サンマ44㌧ 大船渡市魚市場に地元大型船5隻が水揚げ(別写真あり)

▲ 生鮮サンマ計44㌧の水揚げがあった大船渡市魚市場

 大船渡市魚市場に8日朝、生鮮サンマ44㌧が水揚げされた。先月31日以来8日ぶりで、同市の鎌田水産㈱(鎌田仁社長)が所有する大型サンマ船5隻によるもの。本州から遠く離れた公海の操業が続き、小ぶりが多かったが、先月に比べて大きい魚体も見えるようになり、関係者は今後の漁況に期待を込めていた。
 各船は5日まで公海で漁獲を行い、7日夜に入港。今年初めて、水揚げを待つ大型サンマ船が南側岸壁全体にズラリと並んだ。
 8日朝は、各漁船からサンマが網でタンクに移され、運搬するフォークリフトなどがあわただしく行き交った。生鮮に加え、冷凍約5㌧も並べられた。
 先月の水揚げと同様、大半が100㌘以下の小型サイズだったが、120㌘以上も見られた。入札の結果、生鮮サンマは1㌔860~420円での取引となった。
 直送便事業などを展開している大船渡水産物商業協同組合の新沼哲理事長は「先週の水揚げよりは、大きくなってきた感じはする。少しでも大きなものを届けたい。直送便の配送本格化は、もう少し様子をみたい」と語り、今後の豊漁を願った。
 入札風景を見守った同社の鎌田和昭会長は「しばらくは(大船渡から2昼夜前後かかる)公海での漁が続くのではないか。厳しい状況だが、待っている人たちのためにも、少しでも多くサンマが水揚げできるよう努力するのみ」と話していた。
 大船渡市魚市場では先月27日の初水揚げ以来、日曜日の28日を挟み、先月は29~31日に切れ目なく大型サンマ船が接岸。8月の累計数量は73㌧で昨年の2倍となったが、身は小ぶりが多かった。
 先月は本州から東に1500㌔以上離れた公海での操業が大半だったが、今月はやや西寄りでの漁獲も。少量ではあるが、中型も見えるようになってきたという。関係者は、9月後半以降のまとまった水揚げや大型のサンマ確保に期待を込める。