「気仙丸」にアイデア続々 乗船体験や〝劇場〟実現へ 利活用協WG会議 10月8、9日の催事内容確認
令和4年9月13日付 7面
大船渡商工会議所などで構成する木造復元船「気仙丸」利活用推進協議会(会長・米谷春夫商議所会頭)が立ち上げたワーキンググループ(WG)の第5回会議は12日、大船渡市盛町の同商議所で開かれた。陸上移設を経て展示開始から1年を迎える中、10月8日(土)と9日(日)に予定している「体験乗船」や「気仙丸劇場」の計画を確認。市内外の人々が親しみを抱き、新たな利活用に思いを膨らませる機会づくりに期待を込めた。(佐藤 壮)
気仙丸は江戸時代に気仙と江戸、九州地方の交易に活躍したとされる千石船の歴史を伝える復元船で、平成3年に完成。長さは18㍍、幅5・75㍍、高さ5㍍。帆柱の高さは17㍍。気仙大工の技術や歴史継承を見据え、一昨年8月に湾内から陸上に引き上げられ、長寿命化の改修を経て、昨年10月4日からおおふなぽーと付近での展示が本格化した。
利活用推進協議会は今年1月末に発足し、商議所や市、市観光物産協会、気仙船匠会、大船渡ドック、キャッセン大船渡で構成。 具体策を詰めるWGは、推進協議会の構成機関となっている市や市観光物産協会、キャッセン大船渡、大船渡商工会議所の各職員7人で組織し、今年5月以来の開催となった。
商議所の小原勝午事務局長は「気仙丸を活用したさまざまなイベントの情報共有を通じて、少しでもにぎわい創出を図っていきたい」とあいさつ。協議では、市産業まつりとの共催で10月8、9日に実施する「ふれあい展示会」の計画概要などが示された。

展示開始から1年を迎える気仙丸
体験乗船会では、普段の展示とは異なり、船上から周囲の景色を見渡したり、内部見学ができる。建造や陸上移設にかかわった気仙船匠会関係者による解説も予定。近隣にテントを設け、パネル展示会も開催する。
両日は、周辺の公園などが構成施設となっている「みなとオアシスおおふなと」と連携したスタンプラリーを実施。まつりに合わせ、船内VR動画体験に向けた撮影や、気仙丸を題材とした合成アプリの制作に向けた各検討が進んでいる。
また、9日午後1時からは、盛町の一般社団法人・三陸まちづくりART(前川一枝代表)が、船体を生かした『気仙丸劇場』を計画。同法人は、同市のみんなのしるし合同会社や同町の住民らで構成し、舞台普及活動などを展開している。当日は、ファッションショーやバレエの要素を取り入れた発表を見据える。
県のいわて文化芸術活動支援の助成を受けて実施し、この日に合わせた劇場装置として、船に乗降できる階段も制作する。若年層が船の魅力や可能性に触れるとともに、地域への誇りも発信する。 出席者からは「産業まつりと一体感がある時間調整や周知を」といった意見が出たほか、雨天時の対応も話題になった。
会議ではこのほか、周知PR事業として準備を進めているポストカード作成も確認。本年度は「ふね遺産登録」への申請も見据えているほか、冬場には前年度も実施したイルミネーション事業も行うことにしている。






