郷土芸能7団体が熱演 三陸篝火芸能彩 大船渡駅周辺に活気創出(別写真あり)
令和4年9月27日付 1面
日本博主催・共催型プロジェクト「三陸国際芸術祭2022彩」の一環で企画された三陸篝火芸能彩(三陸国際芸術推進委員会など主催)は24日夕、大船渡市大船渡町のおおふなぽーと多目的広場などで開かれた。県沿岸の郷土芸能7団体が、地域に根ざした伝統の舞を後世に受け継ぐ意思を込めて熱演。市内外から約500人が訪れ、多彩な伝統芸能を楽しんだ。(佐藤 壮)
継承の思い 彩り豊かに
この催しは、独自に変容を遂げながら受け継がれてきた三陸の郷土芸能を楽しむとともに、交流人口の拡大などを図ろうと開催。東日本大震災の復興事業で整備された大船渡駅周辺部を会場とし、震災前に臨港部で行われていた「かがり火まつり」の要素も取り入れた。
開幕に先立ち、日頃市町のチンドン寺町一座がキャッセン大船渡から会場に向かって練り歩き、活気を呼び込んだ。その後、雨脚が強くなったため、屋外の多目的広場から移動してピロティで開会式を実施。同委員会副会長の戸田公明市長が「貴重な財産やその価値を、多くの方々に堪能していただきたい」とあいさつした。
第1部では菅窪鹿踊・剣舞(田野畑村)や牛伏念仏剣舞(宮古市)が出演。突然の会場変更にも動じず、楽しみに待っていた地域住民らの前で迫力あふれる動きを披露した。
天候が回復し、鵜鳥神楽(普代村)からは屋外の特設ステージで披露。かがり火の炎が神秘性に満ちた舞を引き立てた。
約1時間の休憩では、昨年まで同芸術祭を通じて交流してきたインドネシア・ジャワ舞踊を映像で紹介。キャッセン大船渡をはじめ、会場周辺の飲食店利用も呼びかけた。
第2部は、南部藩壽松院年行司支配太神楽(釜石市)と喜多七福神舞(陸前高田市広田町)、大槌町虎舞協議会(大槌町)、仰山流笹崎鹿踊(大船渡市大船渡町)が登場。開催周知のポスターにも採用された喜多七福神舞は、「みっさいな、みっさいな」などのはやしに合わせて福徳の神たちがステージを彩った。
恵比寿を演じた村上直也さん(24)はステージ上でインタビューに応じ、伝統継承への決意を発信。「子どもたちをはじめ、これからの世代に舞を届けることで、地域に残ってもらう選択肢になれば」と語り、盛大な拍手を浴びた。
フィナーレを飾った仰山流笹崎鹿踊は、速いテンポの中で上体を大きく揺らすなど、踊り手たちが躍動。最年少の村上嵩陽さん(21)は「公の場で演じるのは、高校生の時以来4年ぶり。自分が鹿踊に入ったのも、最初に見た時にかっこいいと感じたから。こういった機会はやりがいになるし、若い人たちが関心を抱いてくれるきっかけにもなれば」と話していた。





