障害者の交流と学びの祭典開幕 きょうされん全国大会in東北・いわて 震災の教訓と感謝発信 陸前高田会場にきょうまで
令和4年10月1日付 1面
全国の障害者が集まり、交流と学びを深める「きょうされん第45回全国大会in東北・いわて」は9月30日、陸前高田市で開幕した。約1400人が参加し、市民有志らボランティア約400人が運営を支えた。初日は特別シンポジウムや映画上映会、踊り、太鼓演奏を楽しむ利用者フォーラムを実施。参加者は東日本大震災で甚大な被害を受けた同市で災禍の教訓を学び、受け入れ側は復興支援への感謝を伝えた。大会は1日まで。(高橋 信)
主催は、障害者が利用する作業所などで構成する全国組織「きょうされん」(斎藤なを子理事長)。メイン会場となった高田町の夢アリーナたかたでは、釜石市出身のシンガー・ソングライターあんべ光俊さんや岩手、秋田両県の施設利用者20人によるオープニングコンサートのあと、開会全体会が行われた。
大会実行委員長の戸羽太市長は「いざという時に自分の命を、大切な人の命を守るためにはどうすればいいか考える機会とし、楽しい思い出を作ってほしい」とあいさつした。
特別シンポジウムは、多様性を認め合う同市のまちづくりの基本理念「ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくり」に焦点を当て、戸羽市長や浦和大の河東田博教授、障害者、障害者の家族らが意見を交わした。利用者フォーラムでは、気仙町今泉地区の伝統行事「けんか七夕」の太鼓演奏を体験したり、盛岡さんさ踊りを楽しく踊って交流。震災を題材にした映画2本は奇跡の一本松ホール、市コミュニティホールで上映された。
きょうされんは、前身の共同作業所全国連絡会が昭和52年に発足。現在は約1850カ所の会員事業所で構成されている。
全国大会は障害者がともに学び、交流し、つながりを確かめ合う場として、毎年開催地を変えながら催されている。
陸前高田市での大会は、震災発生から10年を迎える昨年開催される予定だったが、新型コロナウイルス禍で今年にずれ込んだ。3年ぶりに参加者が一堂に会する対面での開催となった。
きょうされん各地方ブロックの利用者代表でつくる利用者部会の林優子部会長(48)=北海道旭川市=は「3年ぶりに一堂に会する大会となった。久しぶりに全国の仲間と会えて本当にうれしい」と喜んだ。
斎藤理事長は「3年ぶりの直接集まっての全国大会。再会する喜びを皆さんがかみしめていると思う。今大会を心一つに、次への一歩を踏み出す大きな結節点にしたい」と話した。
1日は、午前9時から災害時における要支援者の避難のあり方などを考えるシンポジウムを、午後0時30分から「支える」をテーマとするトークセッションを実施。会場はともに奇跡の一本松ホールで、一般公開する(事前申し込み不要)。






