秋の夜空彩る光のショー 陸前高田で三陸花火競技大会 1万5000発超打ち上げ

▲ 豪快な花火が陸前高田市の夜空を彩った

 三陸花火競技大会(実行委主催)は8日、陸前高田市で開かれた。1万5000発を超える花火ショーが繰り広げられた。昨年に続き2度目の競技部門もあり、全国の若手花火師が織りなす技を市民や観光客が楽しんだ。(高橋 信)

 

 高田松原運動公園に有料観覧席が設けられ、音楽に合わせて打ち上げられる「ミュージックスターマイン」などが夜空を彩った。
 打ち上げを担当したのは、一昨年のプレ大会から支える山梨県の花火業者㈱マルゴー。8月に秋田県大仙市で開かれた第94回全国花火競技大会(大曲の花火)で業界最高峰の栄誉である内閣総理大臣賞を受賞した国内屈指の花火師集団で、見通しが良く多彩な演出が可能な高田松原の立地を生かしたワイドな花火で観客を魅了した。
 競技部門には23業者が参加。インターネットで投票を受け付けるなどした。
 運動公園では日中、氷上共鳴会(陸前高田市)や新舞踊・倖崎流さすけ会(大船渡市)をはじめ、気仙内外の団体による郷土芸能ステージが繰り広げられた。三陸沿岸の食をPRする飲食ブース「さんりくフードビレッジ」には約30店舗が出店した。
 同日、高田町の奇跡の一本松ホールでは、大会関連イベントとして収益を次回大会の花火打ち上げ費に充てるチャリティーライブが開かれた。同町の商業施設「アバッセたかた」駐車場にも出店が並び、市民らでにぎわいにあふれた。
 実行委(浅間勝洋委員長)は市内外の有志で構成し、「三陸から元気と笑顔を届けよう」と、令和2年10月に同運動公園でプレ大会を開催。若手花火師が活躍する場の創出を目指し、昨年10月には全国の花火業者による競技部門を加えた三陸花火競技大会を初めて開いた。
 今年は春に三陸花火大会を開催し、同運動公園には約5000人が来場。実行委は来年以降も春と秋の2回開催を計画している。