各地区での語る会スタート 陸前高田市議会 18日までに全11地区で

▲ 議員定数もテーマとする「語る会」がスタート(米崎地区)

議員定数、報酬もテーマに

 

 陸前高田市議会(福田利喜議長)による「議会と語る会」(議会報告会)は11日、市内3地区で始まった。市議会が検討してきた議会のあり方について、議員定数は現行より2減の「16」、報酬は月額30万円を据え置きとする現段階の方針を説明。住民からは「報酬を増額してもいいのでは」との意見が聞かれた。語る会は18日(火)までに全11地区で行われる。
 初日は米崎、小友、広田の3地区で開かれ、議長、副議長を除く議員16人が三つの班に分かれ、それぞれ住民と懇談した。
 このうち、米崎地区は陸前高田グローバルキャンパスを会場とし、住民11人が参加。松田修一、畠山恵美子、伊藤勇一、伊勢純、伊藤明彦の5議員が臨み、9月定例会で認定した同市の令和3年度決算の概要と、議員定数、報酬、政務活動費に関して説明した。
 人口減や他自治体の状況を踏まえ、議会内で「16とするのが妥当」と結論づけた議員定数について、住民は「市内八つの町から議員2人ずつと考えれば16人となる。2人削減でいいのではないかと思う」などと同調した。
 一方で、報酬に関しては「市民からいろいろ意見を聞き、勉強する立場。増額したほうがいいのでは」「30万円では議員になりたいという若い人がいなくなるのでは」などと発言があった。「意欲のある人がチャレンジできるよう定数と報酬をセットに考えてほしい」との声も聞かれた。
 このほか、浜田川に架かる橋りょうや中心市街地などに広がる未利用地の景観形成などについて意見を交わした。
 議員が地域に出向く語る会は、新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶり。議員定数や報酬に関しては、住民からの意見も参考にし、変更する場合、早ければ12月定例会に議員発議で条例改正案を提出する。来年9月の次回改選から適用する考えだ。
 班長で、議員定数などについて検討してきた市議会諸課題調査検討委の委員長も務めた伊藤明彦議員は「報酬に関しては市民から貴重な意見もいただき、議会全体で共有したい。寄せられた地域課題や要望は市政に反映するよう市当局に伝えていく」と話した。
 12日は今泉、長部、高田の3地区で開かれた。
 今後の語る会は17日(月)に2地区で、18日に3地区で予定。会場は各地区コミセンで、時間はいずれも午後7時から。事前申し込みは不要。
 問い合わせは、議会事務局(℡54・2111内線612)へ。
 今後の日程は次の通り。
 ▽17日=横田、竹駒
 ▽18日=生出、矢作、下矢作