節目の喜び 感謝とともに 大船渡市制施行70周年 きょう記念式典開催

20日には復興報告会

 

 大船渡市の市制施行70周年記念式典は、13日午前10時から盛町の市民文化会館リアスホールで開催される。市の歩みをまとめた上映のほか、市政功労者の表彰、東日本大震災からの復興に貢献した個人・団体等への感謝状贈呈、記念講演などを予定。幾多の災害を乗り越え、地域社会を形成した足跡を振り返るとともに、さらなる発展を誓う。(3~6面に関連特集)

 

 式典では、スライド上映や黙とう後、さんりく・大船渡ふるさと大使を務めるピアニスト・西村元希さんや大船渡さんご合唱団による国歌、市民歌斉唱と続く。式辞や各種表彰のほか、同市出身の歌手・新沼謙治さんが「ふるさと大船渡は今もかわらず」と題した記念講演を行う。出席者は、350人規模となる。
 また、同日付で広報特集号を発行。市民や各種団体の活動などを紹介し、将来都市像「ともに創る やすらぎに包まれ 活気あふれる 三陸のにぎわい拠点 大船渡」の実現に向けたまちづくりの決意を発信する。
 大船渡市は昭和27年4月1日、気仙郡央の盛、大船渡2町と末崎、赤崎、猪川、立根、日頃市の5村による大同合併(人口3万1597人、5390世帯)で誕生。市制開始から49年後の平成13年11月15日には、隣接する気仙郡三陸町と合併した。
 この間、日本初となる第三セクターの三陸鉄道開通や福祉の里づくり、大船渡港湾開発などのインフラ事業に加え、産業振興や医療福祉の充実に向けた諸施策を展開。三陸町との合併後は、合併建設計画に盛り込んだ各種ハード事業にも取り組んできた。
 昭和35年5月のチリ地震津波や平成23年3月の東日本大震災など、幾多の自然災害に見舞われたが、復興を成し遂げながら都市基盤を整備。沿岸部の防災力を高めるとともに、三陸沿岸道路が待望の全線供用を迎え、都市間移動の利便性が増した。
 震災からの復旧・復興に向けて多方面から支援を受けた中、市は70周年記念事業として、今月20日(木)に「市派遣職員復興報告会」を開催。全国各自治体などから派遣された職員らを招いて謝意を伝えるほか、これまで育んできた絆を再確認する。
 市によると、これまで赴任した職員数は48団体から347人。報告会には、約210人の出席を見込む。翌日の21日(金)には、4コースに分かれた復興現地視察も行われる。(佐藤 壮)