〝オール岩手〟で機運高めて 全国植樹祭まで200日切る 来年6月 高田松原で

▲ 来年6月4日の全国植樹祭で式典会場となる高田松原津波復興祈念公園

 来年6月4日(日)に陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園で予定されている「第73回全国植樹祭いわて2023」の開催まで、残り200日を切った。開催に向けた準備や関連事業が進む中、本番までちょうど200日を迎えた16日には、盛岡市の県庁に県の実施本部・行幸啓本部が設置され、本番に向けたカウントダウンが始まるなど、〝オール岩手〟による開催に向けて関係者らが機運を高めた。県実行委員会では現在、当日の県内一般参加者の募集を行っており、気仙からも多くの参加を呼びかけている。(三浦佳恵)

 

一般参加者を募集中

 

 同祭は、国土緑化運動の中心的行事として、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民の理解を深めるため、公益社団法人国土緑化推進機構と都道府県の共催で毎年春季に開催。天皇・皇后両陛下ご臨席のもと、式典行事や記念植樹などを行う。
 岩手での開催は昭和49年以来49年ぶり、2回目。当初は今年の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期された。
 開催理念には、県内の森林・林業の状況などを踏まえ、「林業の持続的で健全な発展や森林の多面的機能に対する理解醸成を図るとともに、東日本大震災からの復興の姿を国内外へ発信する」を掲げる。大会テーマは、「緑をつなごう 輝くイーハトーブの森から」。
 県や関係機関で構成する実行委はこれまで、同祭の準備を進めるとともに、植樹する苗木の一部を県内の緑の少年団や小中学校の協力を得て育てる「苗木のスクールステイ」などの関連事業を展開。開催に向けた機運醸成を図ってきた。
 16日には、県民を挙げて同祭を円滑に推進しようと、県庁内に県の実施本部と行幸啓本部を設置。達増拓也知事らが出席して本部会議も開き、今後の運営などを確認した。
 また、県庁玄関前にはカウントダウンボードが掲げられ、県内で約半世紀ぶりとなる大イベントへの機運を高めた。今後も本番に向けた準備、100日前などに合わせた関連行事を予定する。
 こうした中、実行委では当日の一般参加者を募集している。募集人数は約400人で、実行委側では「できるだけ多くの方々に応募をいただき、全国植樹祭を盛り上げたい」と話す。
 対象は、県内に在住する個人、またはグループ(2人以上5人以内)。年齢制限があり、開催日時点の満年齢が、個人は18歳以上、グループは応募者全員が6歳以上でなければならない。グループに18歳未満を含む場合は、保護者の承諾と18歳以上の代表者が必要。
 当日は、午前9時ごろから同公園や高田松原運動公園で記念植樹(所要時間は45分程度)を行い、同11時30分ごろから昼食、午後1時から復興祈念公園内で式典行事を予定。雨天でも開催するが、荒天時は収容人員の関係から一般の参加は見合わせとなる。
 参加は無料で、昼食の弁当と飲み物は実行委から提供する。会場には指定した各市町村の集合場所からバスで移動し、自家用車の利用はできない。
 応募は12月23日(金)まで、インターネット、または郵便で受け付ける。インターネットは同祭のホームページ(https://syokujusai-iwate2023.jp/)にある専用フォームから、郵便は専用の応募用紙に必要事項を記入し、㈱JTB盛岡支店(〒020・0024盛岡市菜園1の12の18の4階)に申し込む。
 応募用紙は、最寄りの市町村役場、道の駅などで配布しているほか、同祭ホームページからダウンロードできる。応募に関する問い合わせは、同支店(℡019・651・7474)へ。