2022市長選/過去最多の5人が立候補 7日間の舌戦に突入 投開票は27日 12年ぶり新リーダーは誰に
令和4年11月21日付 1面

任期満了に伴う大船渡市長選は20日に告示され、届け出順に、いずれも無所属で新人のイベント企画業代表・鈴木茂行氏(53)=猪川町、元会社役員・村上守弘氏(63)=同、前市議会議長・渕上清氏(64)=盛町、NPO団体代表・鵜浦昌子氏(67)=大船渡町、元市議・佐藤寧氏(55)=立根町=が立候補した。5人による争いは、同市長選では過去最多。12年ぶりの新リーダー誕生へ、7日間の舌戦が始まった。(2、7面に関連記事)
立候補の届け出は午前8時30分から市役所で行われ、開始前に5候補の陣営関係者や本人が出席。届け出順を決める抽選では、1人ずつ番号が記された棒を引き、緊張感がただよった。
書類審査に続き、街頭演説用標旗、腕章など選挙の〝七つ道具〟と、明るい選挙のシンボル「白バラ」を交付。事務所などに届いたあと、それぞれ第一声が始まった。
この日は青空が見えたものの、朝方はキリリと冷たい空気が広がった。候補者は各地を精力的に駆け回り、熱気あふれる訴えでアピール。日中は寒さも緩み、街頭で耳を傾ける地域住民の姿も多く見られた。
12月2日(金)の任期満了に伴う今市長選は、昭和27年の市制施行から数えると通算20回目。三陸町との合併後は6回目、東日本
大震災後は3回目となる。
現職の戸田公明市長(73)=猪川町=は、8月に勇退を表明。新たな将来像を描いた上でのリーダーシップに加え、完了を迎えた復旧・復興事業を生かしたまちづくり、人口減少や地域経済衰退への歯止め策、地域活性化の取り組み、新型コロナウイルスの影響や物価高騰などへの支援策が求められる。
多様な争点がある中、前哨戦では明確な対立軸が見えにくいまま推移。残りの選挙戦では、各候補がそれぞれ自身の優位性や違いをどう打ち出していくかが注目される。
市長選は一騎打ちが多く、3人以上の出馬は新人同士による平成22年以来12年ぶり。5人の争いは昭和59年の4人(現1、新3)を上回り、過去最多となった。
投票は、27日(日)午前7時~午後7時に市内40カ所で受け付け、同8時15分から盛町のリアスホールで即日開票される。
期日前投票は21日(月)~26日(土)に、市役所本庁、三陸支所、綾里、吉浜両地域振興出張所で実施。時間は午前8時30分からで、市役所本庁が午後8時まで、そのほかは同5時15分まで開設する。本庁では同期間、不在者投票も受け付ける。
今月19日現在、同市の有権者数(18歳以上)は2万9488人(男1万4049人、女1万5439人)。4年前の市長選投票当日有権者3万1536人と比べ、2048人少ない。前回選の投票率は73・91%だった。