2023市長選/佐々木氏(広田町出身・農水省職員)出馬へ 告示まで2カ月切る 無風ムード一転、競争選挙の見通し
令和4年12月2日付 1面
任期満了に伴う陸前高田市長選(来年1月29日告示、2月5日投開票)に、新人で農林水産省職員の佐々木拓氏(59)=広田町出身、東京都八王子市=が出馬する意志を固めたことが、1日までに分かった。市長選への立候補の意向が明らかになったのは、現職の戸羽太氏(57)=高田町=に続いて2人目。無風ムードから一転し、告示まで2カ月を切って競争選挙に突入する見通しとなった。(高橋 信)
佐々木氏は広田小、旧広田中、高田高を経て、東京水産大(現・東京海洋大)卒。昭和62年に同省に入省。在ロシア日本国大使館一等書記官や石川県農林水産部次長、水産庁九州漁業調整事務所長、同庁漁政部参事官などを歴任し、6月から同庁漁業資源情報分析官を務めている。
2日付で退職し、その後、正式表明する見通し。東海新報社の取材に対し、「地元の支援してくれている人たちからの意見を踏まえて対応しているところ」と述べ、地元関係者には出馬の意向を伝えている。無所属で臨み、政党への推薦要請はしない方向だ。
9月に立候補を表明した現職の戸羽氏は現在3期目。10月には、戸羽氏の過去3回の選挙を支えた陸前高田市の政治団体「あたらしい陸前高田市をつくる市民の声」(戸羽照夫会長、市民の声)から出馬の要請を受けた。
その後、対抗馬の擁立が焦点となった中、表立った動きはなく無風ムードが漂っていた。11月ごろから水面下で出馬を検討する動きがあり、現職側は臨戦態勢を整えている。
同市では現時点で戸羽氏、佐々木氏のほかに、立候補の動きは表面化していない。
市選管によると、次期市長選は昭和30年の市制施行以来通算18回目で、震災後としては3回目。平成11年から前回までの6回は現職と新人、または新人同士によるいずれも一騎打ちが行われてきた。
今月1日現在の有権者数は1万5915人(男7674人、女8241人)で、前回の選挙当日有権者数より767人少ない。