中心市街地に再建の市立博物館 11月入館者8157人 一般質問で当局説明 にぎわい増への運営に意欲
令和4年12月3日付 1面
陸前高田市議会12月定例会は2日、通告に基づく一般質問が行われた。蒲生哲(新志会)、鵜浦昌也(創生会)、伊勢純(日本共産党)、藤倉泰治(同)の4議員が登壇。市当局は高田町の中心市街地に再建し、11月5日に開館した市立博物館の同月末時点における入館者数について8175人と説明し、にぎわい創出に向けた運営への意欲を示した。(高橋 信)
同館について取り上げたのは蒲生議員。施設の利用状況と今後の運営の見通しを尋ねた。
東日本大震災の津波で全壊した同館は、同じく津波で被災した同市の海と貝のミュージアムと一体的に整備。津波をかぶったものの「文化財レスキュー」で修復された被災資料をメインに約7300点を展示している。
当局によると、1日当たりの入館者数は平日約250人、休日約550人。一般の来館者のほか、市内外の30超の団体が見学に訪れたという。
戸羽太市長は「入館者の満足度を高めるためのアンケート調査を実施しながら、特色ある展示を行っていく。子どもから大人まで何度でも来館したくなるような運営を心がける」と答弁した。
鵜浦議員は物価高、電気料の値上げ対策に関連し、東京都の民間会社が氷上山周辺で計画している風力発電事業に着目。「再生可能エネルギーは積極的に導入していくべきだが、氷上山は市民にとって信仰の山。市はどう考えているか」と見解をただした。
山田壮史市民協働部長は「地元への具体的なメリットは今のところ示されておらず応援しづらい。氷上山の景観は高田松原の名勝指定のうえでも大きな要素。推移をしっかり見ながらしかるべき意見を述べていく」と答えた。
伊勢議員は同市の農林業に関し、「稲作農家が減少し、水田の耕作放棄地が増加傾向にある。資材の高騰で来年の作付けを行うか悩んでいる声もある」と、支援への考えについて質問した。
戸羽市長はコロナ禍や不安定な国際情勢などが農業経営を圧迫している状況に触れながら、「農家の安定的な経営と持続的な生産を支援するため、今定例会に稲作農家や土地改良区などへの補助金を補正予算として上程した。今後も国、県の物価高騰対策を注視しつつ、効果的な支援を検討していく」と述べた。
藤倉議員は同市の財政状況を巡り、財政調整基金の積立金額増の要因や市債管理運用の考え方について答弁を求めた。
同市の財政調整基金残高は令和3年度末時点で、国庫返還金を除いて約49億円。戸羽良一総務部長は増加の要因について、▽特定財源の確保、継続した経費縮減▽基金からの繰り入れを回避した行財政運営──を挙げた。
一般会計の市債残高は3年度末時点で約134億円で、繰り上げ償還を行うなど残高の圧縮に努め、ピーク時の平成15年度末(約174億円)対比で、約40億円減となった。
戸羽総務部長は「今後もプライマリーバランスの黒字化を意識した予算措置に努めるとともに、市債の将来にわたる負担軽減に努め、安定的な財政運営に当たる」と展望を述べた。






