先端技術に関心高める デジタル体験キャンプ 全4回の日程が終了 気仙の高校生らが参加

▲ 参加者がホームページの作成に挑戦したデジタル体験キャンプ(11日)

 住田町が主催するデジタル体験キャンプは10、11の両日、町役場を会場に行われた。内閣府が設置する「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」の分科会が体験プログラムを提供したもので、昨年12月と合わせて計4日間の日程が終了。気仙の高校生ら参加者はキャンプを通して最先端の技術に触れ、デジタル活用への興味・関心を高めた。(清水辰彦)

 

 この取り組みは、デジタル活用能力の理解・向上や、将来の職業選択肢を増やすきっかけにしてもらうのが狙い。
 同プラットフォームは、国内でのSDGsの促進と地方創生を目的に、内閣府が設置。この中のデジタルワークファクトリー推進プロジェクト分科会では、最新デジタル技術の活用による地方での仕事創出、デジタル人材の育成、地域産業発展、移住のきっかけづくりを進めており、国内各地でデジタル体験キャンプのプログラムを提供している。
 本県でのプログラム実施は住田町が初。昨年12月にVRコンテンツの制作体験が行われ、参加した気仙の高校生らが360度撮影カメラを使った撮影や、それらの編集作業に挑戦した。
 10、11の両日はホームページ作成ツール「Wix」を使ったホームページ制作作業が行われ、気仙の高校生や町職員ら一般合わせて4人が参加。講師はデジタルマーケティング、ホームページ制作業の㈱UGOOO(本社・熊本県)教育課の岩下博之課長が務めた。
 参加者は講師の説明を受けながら、町側から提供された画像データなどを用いて同町をPRするホームページの制作に挑戦。慣れない作業に悪戦苦闘しながらも、それぞれが好みのデザインでホームページを作り上げた。
 このうち、町企画財政課政策推進係の関口隆係長は、世田米の応急仮設住宅団地跡で町が整備を進め、今月完成予定の「仕事と学び複合施設」(愛称・イコウェルすみた)の紹介ページを作成した。
 同施設は、仮設住宅団地跡にサテライトオフィス、オンラインを活用したイベントや各種講座等が開催できるコワーキングスペースなどを配置するもので、リモートワークやテレワークといった新たな働き方の受け皿となる。町では、デジタル体験キャンプのようなイベントを開催することで若者にデジタルに触れてもらい、同施設の利用促進につなげていきたい考え。
 キャンプを終え関口係長は「少しずつデジタルに触れる機会を住民に提供していきたい。イコウェルすみたがその足がかりになれば」と期待を込めた。